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【大相撲】

白鵬が幕内600勝

2012年9月13日 紙面から

◇秋場所<4日目>

白鵬(右)が寄り切りで阿覧を下す=両国国技館

写真

(12日・両国国技館)

 横綱白鵬(27)=宮城野=は阿覧を寄り切って4連勝、幕内600勝を史上最速の在位50場所目で達成した。横綱昇進を目指す大関日馬富士(28)=伊勢ケ浜=は魁聖を上手出し投げで退けて4連勝と星を伸ばした。他の大関陣では稀勢の里が小結栃ノ心を寄り切って全勝をキープしたが、鶴竜は豊真将に押し倒されて初黒星。琴欧洲は松鳳山に敗れ、星が五分となった。琴奨菊と把瑠都がこの日から休場し、新関脇の妙義龍は把瑠都戦の不戦勝で3勝目。勝ちっ放しは平幕の隠岐の海らを加えて6人。十両は早くも全勝がいなくなった。

 瞬時の右四つから、わずか3秒3で阿覧を寄り切った。ため息の出る強さで史上最速となる幕内通算600勝目を決めた。

 2大関が同時に休場するのは昭和以降初。横綱としての責任感が、白鵬をさらなる高みへと導いていた。

 「うるさい相手ですから、早く勝負を決めたいという気持ちはありました」

 2大関の休場により今後の取組編成が変わってくる。影響は? そう聞かれると「集中して、切り替えていかなくてはいけないね」と気持ちを引き締めるが、「強い力士2人が消えて、有利といえば有利かな。負担がくる? いつも負担は大きいから」と追い風だと感じている。

 それならば日馬富士にとっても有利か? 横綱は「本人に聞かないと分からないが」と前置きして、「同じ大関戦というのは、オレが大関なら思い切りいける。下の力士なら、それなりの緊張感がある」と自身の経験から推測した。

 これが、横綱になった者にしか分からない心境であり、心の充実なのだろう。記念すべき幕内通算600勝目にも「うれしいって言っときましょうか。たまたまじゃないですか」。通過点だと受け止めているようだ。

 あと6勝で史上最速の通算700勝。こちらも今場所で決めるのは、ほぼ間違いない。

 そんな記録が生まれるのも、休まず歩を進めてきたから。2007年初場所から現在まで休場はない。阪神の金本知憲外野手が現役引退を発表。「お疲れさんだね」。慰労の言葉をかけたが、横綱はまだまだ歩を休めることはない。 

  (岸本隆)

 

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