岩手のニュース
「命をつなぐプロジェクト」 一関市の全中学校で救命授業
 | 一関市が全中学校に配置する心肺蘇生法の訓練用マネキン |
|
若い世代に緊急時の心肺蘇生技術を身に付けてもらい、地域の救命力向上を図ろうと、岩手県一関市は市内20の全中学校に計229体の訓練用マネキンを配置する。中学生が全市規模で救命救急の授業に取り組むのは珍しいという。 「命をつなぐプロジェクト」と銘打ち、総事業費約1060万円を掛けて、急病人らに対する救命ノウハウを備えた人材育成を目指す。 一関市内20校に在籍する中学生は3587人(ことし5月現在)。このうち約1200人の2年生を対象に、保健体育の授業で訓練用のマネキンを使った心肺蘇生法、心臓マッサージ法などを学ばせる。 各校には9月下旬から、生徒5人に1体の割合でマネキンを配布。市消防局や、市内にある救急救命士養成の「国際医療福祉専門学校」から講師の派遣を受けて、実践的な救命技術を身に付けてもらう。 一関市は学校に配備する訓練用マネキンのほかに、目の前で急病人が発生した際などに音声で適切な処置法が流れる携帯型端末を、市内の中学生全員に配布する。 勝部修市長は12日の記者会見で「中学生たちに救急救命を通じて命の大切さを学んでもらうとともに、家庭や地域全体での救命力向上を図りたい」と事業の狙いを説明した。
2012年09月13日木曜日
|
|