2012/08/30
全労済『第112回通常総会』が終了しました
〜2012年度計画では、東日本大震災総括を踏まえた取り組みが最優先課題に〜
2012年8月29日(水)10時〜15時、全労済ホール/スペース・ゼロ(東京都渋谷区)において、全労済『第112回通常総会』を開催し、①「2011年度〜2012年度計画」2011年度経過報告、②2011年度剰余金処分、③「2011年度〜2012年度計画(補強)」2012年度計画設定、等の諸議案を採択し決定いたしました。
会場風景(外観) |
会場風景(会場内) |
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議長団 |
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来賓 |
来賓 |
来賓 |
来賓 |
来賓 |
1.2011年度の特徴的な事業の概況
2011年度は「2009年度〜2013年度 中期経営政策」の「フェーズⅡ(2011年度〜2012年度計画)」の初年度にあたり、受入共済掛金5,891億円、件数35,163千件、口数4,023百万口、契約高(保障額)687兆円の達成と、「フェーズⅠ(2009年度〜2010年度)」における取り組み成果の定着化と発揮に向けて、さまざまな改革課題の方針・計画などの確立を行ってきました。
また、東日本大震災に対しては、被災者対応を最優先課題として取り組みをすすめました。この結果、震災発生から2012年5月末までに1,199億円の共済金・見舞金をお支払いすることができました。
2011年度の事業実績は、契約高691.4兆円、契約件数3,503万件となりました。
東日本大震災における共済金等支払実績
(単位:千件、百万円)
支払件数 | 支払金額 | |
---|---|---|
損害系共済金 | 140.0 |
75,479 |
生命系共済金 | 1.1 |
4,973 |
地震等災害見舞金 | 181.4 |
39,421 |
合計 | 322.5 |
119,873 |
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共済契約高の推移グラフ
2011年度の事業と経営の概況をまとめた「News & Communication 2012年8月・号外」を、PDFファイルでご覧いただけます。
2.巨大地震等に対する被災組合員への支援体制の強化
(1) 被災組合員の生活再建を最優先した対応の強化
① 被災組合員への迅速な共済金支払いに向けて、東京と大阪に集中支払拠点を設置し共済金の支払対応をおこなうとともに、「自治体発行の罹災証明書による認定」、「契約者からの自己申告による認定」、「航空写真等による津波浸水エリアの一括認定」等、被災エリア・状況に応じた対応をおこないました。
また、被災状況に応じて、共済金請求時の提出書類の省略等の簡素化をおこないました。
② 災害救助法が適用されている地域(東京都を除く)の契約者について、本人の申し出により払込期日から最長6カ月間の掛金払込猶予期間の設定をおこない、さらに猶予期間を3カ月延長しました。
(2) 共済生活協同組合としての被災地復興支援の取り組み
① 東日本大震災の被害が甚大な自治体6県(岩手、宮城、福島、栃木、茨城、千葉)の災害対策に対し、総額1億1,000万円を支援金として寄贈しました。
② 全労済救援募金を、組合員、協力団体、指定整備工場をはじめ広く協力を呼びかけた結果、11,240,500円の募金が寄せられ、日本赤十字社と中央共同募金会を通じて被災者にお届けしました。
3.全労済全体の業務革新の取り組みによる最良の品質の提供
(1) お客様志向のコンタクトセンターの構築
コンタクトセンターの構築は、2011年6月から段階的に移行をすすめ、2012年1月11日、損害事故受付センターの移行ですべて終了しました。
また、コールセンター再編における標準化残課題および東日本大震災の総括を踏まえた「リスク対応マニュアル」の見直しに着手しました。
(2) 高品質な損害調査サービス体制の構築
高品質な損害調査サービス体制の構築に向けた新たな損害審査体制は、2012年6月(中日本および西日本事業本部域)および2012年10月(北日本および東日本事業本部域)の2段階実施をすることで準備を開始しました。
(3) BCP(事業継続計画)課題への対応および業務品質の向上と効率化に向けた
共済金センターの再編
BCP(事業継続計画)への対応や業務品質の向上に向けて作成した「共済金センター再編計画」にもとづき、共済金センターを東京と大阪の2拠点に再編し、2012年4月より業務を開始しました。
(4) 分かりやすさを追求した申込書・推進ツール等の標準化
読みやすいユニバーサルデザインフォントの採用、文字サイズの拡大、文書表現の工夫など、分かりやすさを追求した申込書に、順次改善をすすめています。
また、推進ツールについても、申込書の改善にあわせて見直しをはかるとともに、各共済リーフレットの現状についての意見聴取を行い、その結果にもとづく改訂対応を2012年1月ツールより実施しました。
4.組合員の満足度を高める取り組みの強化
(1) 苦情の未然防止・再発防止に向けた継続した取り組み
苦情関連課題全般の見直しと改革の取り組みとして、全労済お客様苦情対応マニュアルの改定をおこない、苦情プロセス管理の強化をはかりました。
また、苦情事案の共有化やポスターの作成など、苦情に対する意識改革をはかり、未然防止・再発防止に努めました。
5.協力団体・組合員への的確な保障提案にもとづく複合・新規の事業推進
(1) 協力団体における自主福祉・共済活動への支援強化
① 協力団体における自主福祉活動と連携をはかる取り組みとして、「住まいと暮らしの防災・保障点検運動」の全国展開をおこないました。
また、自転車の危険運転や歩行者との事故の増加を背景に、交通マナーの向上に向けた情報発信および万一の事故に備えた保障設計の取り組み支援の一環として、自転車事故防止にむけたポスターや各種資料の提供をおこないました。
(2) 組合員の自発的な協同組合運動への参加促進
全労済理事会の諮問委員会である社会活動等政策委員会において、東日本大震災の復興支援活動について、「『緑の募金』使途限定募金」や「自主防災組織の活動の紹介と支援活動」に加え、これまでの社会貢献活動に復興という要素を付加した活動として、「全労済文化フェスティバルの開催」や「ぼうさいカフェなどの取り組み」などを検討し、全労済理事会へ答申しました。
6.組合員のニーズにきめ細かに応えられる共済商品の開発・改定
<<開発・改定の実施概要>>
開発・改定を実施した 主な共済商品 |
実施時期 | 主な開発・改定内容 |
---|---|---|
個人年金共済 |
2011年9月 |
○ 年金S型(1994年7月31日以前の発効契約)についても、 |
こくみん共済 | 2012年5月 |
○ 「けが」と「賠償」に備える新タイプを実施しました。 ・ 傷害安心各タイプの新設 ※部位・症状別傷害共済金の新設 (受傷の初期に共済金が受け取れます) ※災害長期入院一時金共済金の新設 ※個人賠償責任共済を組み込んでタイプ化 ・ シニア傷害タイプ、傷害プラスの新規募集停止 ○ シニア層向けに医療保障を重視したタイプを実施しました。 ・ シニア医療タイプの新設 ・ 団体生命移行共済TB7型の新設(熟年定期生命共済) ○ 長生きあんしんプランに、介護保障タイプ「終身介護サポート」を追加しました。 ○ 利便性を向上する改定を実施しました。 ・ 59歳新規加入の方も各60歳移行タイプへの更新を可能としました。 ・ 掛金口座振替契約の払込猶予期間を1カ月延長し、長期共済の猶予期間(3カ月)と同じにしました。 |
個人賠償責任共済 |
2012年5月 (新設) |
○ 1億円の賠償保障を実現し、こくみん共済の傷害安心各タイプに組み込んで実施しました。 |
7.自動車共済事業の見直しによる高品質な損害調査サービスの提供
① 2011年10月に共済金センターより個人賠償課を移管し、個人賠償をふくめた損害調査サービス業務の構築をおこないました。
また、車両・対物の一部簡易事案の集中処理の拡充(2012年10月)に向けて検討をすすめました。
② 2011年4月に対象エリアを拡大した求償センターの仮払金回収部門の要員を増員し体制を強化しました。
また、2011年6月1日より札幌損害事故受付センター、10月5日より福岡損害事故受付センターが業務を開始しました。
8.財務基盤の強化に向けた「財務基盤強化基本計画」の確実な実行
(1) 「財務基盤強化基本計画」の補強と健全な財務体質の実現
① 東日本大震災の影響を踏まえた「財務基盤強化基本計画」の補強策にもとづき、各課題の進捗状況の把握をおこないました。
② 事業費削減の確実な実行に向けて、事業費削減額の設定等の「2011年度実行計画」を策定し取り組みを実施しました。
(2) 自己資本の充実に向けた取り組み
自己資本の増強にむけた全国政策(2007年度決算から5年間の継続した取り組み)による組合員出資金の振替増資については、こくみん共済等の割戻金から継続的に実施しています。
9.全労済の理念に沿った新たな社会的取り組みの展開
(1) 「国際協同組合年(2012年)」の取り組み
『協同組合がよりより社会を築きます』というスローガンのもと、協同組織全体での取り組みと連携をはかりながら、共済生活協同組合として、組合員、協力団体、さらに広く社会に向けて、2012国際協同組合年や協同組合の社会的役割の認知度を高める独自の取り組みをすすめました。
(2) 全労済地域貢献助成事業の取り組み
「2012年全労済地域貢献助成事業」は全国の環境活動、子育て支援活動に携わる市民団体への活動助成に加え、被災地支援として東日本大震災復興支援特別枠を設け、被災地の生活再建・復興に重要な地域における活動への助成をおこないました。
さらに、障がい者支援などに取り組んでいる社会福祉団体への寄付をおこない、「みんなでたすけあい豊かで安心できる社会づくり」の理念にもとづく助成は、110団体(環境分野36団体、子ども分野34団体、東日本大震災復興支援特別枠15団体、社会福祉団体25団体)となり、総額54,624,300円を贈呈しました。
これらの活動や、前年に助成をおこなった市民団体の各地域での活動状況について、組合員情報紙や全労済社会貢献活動レポート、ホームページなどを通じて報告しました。
「2012年度計画」は、中期経営政策フェーズT(2009年度〜2010年度)期間におこなった取り組み成果の定着化と発揮をめざすための次の2年間(フェーズⅡ)の計画の後半年度の計画として、当初計画に必要な補強をおこないながら、2013年度末までに実現する全労済の姿の実現に向けて取り組みをすすめ、その成果を次期計画(フェーズⅢ)につなげていきます。
また、「東日本大震災総括」を踏まえ、「最後のお一人まで」共済金・見舞金をお支払いする取り組みを引き続きすすめるとともに、今後想定される超大規模災害の発生に備えた総合的な検証をおこない、共済生活協同組合としての全労済の役割を果たすべく、態勢の強化をはかります。
議案について提案する |
議案について提案する |
1.重点取組課題
(1) 東日本大震災総括を踏まえた取り組み
① 巨大地震等に対する被災組合員への支援態勢の強化
② 協力団体等との信頼関係にもとづく事業推進活動の展開
③ 今後も想定される超大規模災害の発生に備えた態勢強化
(2) すべての業務の革新による業務品質のさらなる向上
① 全労済全体の業務革新の取り組みによる最良の品質の提供
② 組合員の満足度を高める取り組みの強化
(3) 協力団体と組合員一人ひとりの期待に応える事業推進活動への改革
① 契約者保護、経営の健全性および社会的責任・役割を重視する事業推進活動の定着
② 協力団体・組合員への的確な保障提案にもとづく複合・新規の事業推進
③ エリア拠点を核とした新たな事業推進態勢への改革
④ 対面と対話によるコミュニケーションの強化と機能整備
⑤ 推進資源の戦略的な活用
⑥ 新たな目標の設定による事業推進成果の評価
⑦ 組合員対応力の向上に向けた職員の意識改革と力量の向上
⑧ 組合員のニーズにきめ細かに応えられる共済商品の開発・改定
⑨ 産別・単産・広域労組・関係団体との連携強化に向けた取り組み
(4) 協同組合価値の向上に向けた事業・組織運営の再構築・ガバナンスの強化
① 事業推進活動と一体となった組合員活動の強化
② 「組合員の全労済」をめざした全労済全体のガバナンスの強化と組織体制の見直しを含めた改革の実行
③ 自動車共済事業の見直しによる高品質な損害調査サービスの提供
(5) 全労済全体(協力職員および関連事業会社等含む)の人材の育成強化
① 人事政策にもとづく人事諸制度・教育制度の改革
(6) 激変する環境変化への迅速な対応を可能とする経営構造への転換
① 財務基盤の強化に向けた「財務基盤強化基本計画」の確実な実行
② 安定的な事業運営の確保に向けたコスト構造の改革
③ 現行システムの今後を踏まえた次世代システム構想の策定
④ 内部統制の強化に向けた取り組み
(7) 社会的責任のさらなる発揮と21世紀構想の実現
① 全労済の理念に沿った新たな社会的取り組みの展開
② 21世紀構想のさらなる実現に向けた取り組みの強化
③ 共済生協を取り巻く動向への対応
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2012年度全労済役員体制については下記のとおりです。
理事
役職名 | 氏名 | |
---|---|---|
理事長(代表理事) | 田原 憲次郎 | たばる けんじろう |
副理事長 | 峯後 樹雄 | みねうしろ みきお |
石山 康夫 | いしやま やすお | |
中世古 廣司 | なかせこ ひろし | |
小田 一幸 | おだ かずゆき | |
専務理事(代表理事) | 原 日出夫 | はら ひでお |
常務理事 | 田畑 龍五 | たばた りゅうご |
阿部 道郎 | あべ みちろう | |
湯川 洋 | ゆかわ ひろし | |
理事 | 力石 利博 | りきいし としひろ |
三澤 裕 | みさわ ひろし | |
廣田 政巳 | ひろた まさみ | |
片山 修三 | かたやま しゅうぞう | |
髙須 則幸 | たかす のりゆき | |
佐竹 功 | さたけ いさお | |
田才 榮敏 | たさい えいとし | |
岡山 伸 | おかやま しん | |
坪内 佳久 | つぼうち よしひさ | |
中井 宏明 | なかい ひろあき | |
酒井 行雄 | さかい ゆきお | |
大西 繁治 | おおにし しげはる | |
石井 孝嗣 | いしい たかし | |
小東 照久 | こひがし てるひさ | |
島村 幸利 | しまむら ゆきとし | |
徳永 秀昭 | とくなが ひであき | |
河田 伸夫 | かわだ のぶお | |
森嶋 正治 | もりしま しょうじ | |
島岡 勤 | しまおか つとむ | |
野中 孝泰 | のなか たかひろ | |
加藤 久美子 | かとう くみこ | |
安岡 厚子 | やすおか あつこ | |
森田 明美 | もりた あけみ | |
江澤 雅彦 | えざわ まさひこ |
監事
役職名 | 氏名 | |
---|---|---|
常勤監事 | 三田 強 | さんだ つよし |
髙石 哲夫 | たかいし てつお | |
監事 | 小林 靖 | こばやし やすし |
安藤 利夫 | あんどう としお | |
井手 雅弘 | いで まさひろ | |
田中 浩一 | たなか こういち | |
豊島 敦海 | とよしま あつみ |
執行役員
役職名 | 氏名 | |
---|---|---|
本部常務執行役員 | 秋田 元次 | あきた もとつぐ |
安久津 正幸 | あくつ まさゆき | |
羽田 秀司 | はだ しゅうじ | |
北日本事業本部 専務執行役員 | 高橋 忠雄 | たかはし ただお |
東日本事業本部 専務執行役員 | 太田 正行 | おおた まさゆき |
東日本事業本部 常務執行役員 | 森 正巳 | もり まさみ |
中日本事業本部 専務執行役員 | 近藤 一志 | こんどう かずし |
中日本事業本部 常務執行役員 | 阿野 豊 | あの ゆたか |
西日本事業本部 専務執行役員 | 石坂 末人 | いしざか すえと |
西日本事業本部 常務執行役員 | 土屋 荘一 | つちや そういち |
本部執行役員 | 稲村 浩史 | いなむら ひろし |
加藤 洋 | かとう ひろし | |
山中 一能 | やまなか かずよし |