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引退表明の阪神・金本「新井兄弟が後押ししてくれた」 (1/3)
一問一答全文
阪神の金本知憲は12日、兵庫県西宮市内のホテルで会見を行い、今季限りでの引退を表明した。
プロ21年目、44歳の金本は、広陵高から東北福祉大を経て、ドラフト4位で1992年に広島入り。2003年に阪神へ移籍し、同年と2005年のリーグ優勝に貢献した。連続フルイニング出場では世界記録となる1492試合の記録を持つ。
しかし、近年は右肩の故障に苦しみ、今季の成績は打率2割5分8厘、4本塁打、26打点。最近4試合は代打での出場が続いていた。
通算成績は、打率2割8分5厘、2532安打(歴代7位)、474本塁打(同10位)、1517打点(同8位)。
■引退を決意したのはおととい「限界かなって」
以下は金本の引退会見のコメント。
――率直な今の気持ちは?
「う〜ん、ホッとした気持ちもありますし、悔いもありますし、寂しい気持ちもありますし、いろんな気持ちが混ざってますが、ホッとしたのがかなりを占めてます」
――悔いはあるか?
「悔いは悔いでもいろんな悔いがあると思いますけど、若い時にもっとバットを振っておけばとか、もっと練習していればとか。肩をけがしてからは、何とか全盛期に匹敵する数字を出したかったが、出せなかった」
――引退を決めたのはいつ?
「実際いつかは分からないけど、10日前ぐらいから考え始めていた。本当の決断はおとといですかね」
――理由は?
「たくさんありますし、自分に対する限界かなって思いもありますし、若手が出てきてる時代の中で良いパフォーマンスを残せなかった」
■「この3年間は惨めでみっともなかった」
――なぜこのタイミング?
「う〜ん、ちょうど10日前、勝手に日にちを設定した。本当は試合の無い、移動日が良かったんですが、(新聞)記事が先行するのも嫌だったので」
――監督にはいつ伝えた?
「昨日の試合前ですね。『もう決めたのか? 2003年から一緒だったし、来年も再来年もどんな形になってもカネと一緒にタイガースのためにやっていくと思っていた』と」
――それを聞いてどう思ったか?
「肩をけがしてから、気を使ってもらったし、復活に期待してもらったのに応えられなかった。すみません」
――改めて21年間を振り返って?
「もっとやっとけば、もっと良い数字を残せたんじゃないかという気持ちと、よく頑張ったなぁという思いもあります。この3年間は惨めでみっともなかったし、プロに入って最初の3年間と最後の3年間はこんなに苦しい時があるのかなと思った」
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