2012年09月13日

私以外の全国民が知らない明石市の花火大会歩道橋事故の真実


明石花火事故、禁錮3年6月求刑 元副署長に

 兵庫県明石市の花火大会事故で、業務上過失致死傷罪で強制起訴された元明石署副署長榊和晄被告(65)の論告求刑公判は12日午後も神戸地裁(奥田哲也裁判長)で続き、検察官役の指定弁護士が禁錮3年6月を求刑した。
2012/09/12 19:17 【共同通信
http://www.47news.jp/CN/201209/CN2012091201001951.html

遺族感情は理解しますが、正直「公費を使って、まだやってるのか」です。

表題の記載は正確ではありません。なぜならば、東京ディズニーランドの「ゲストコントロール(観衆安全誘導)」のノウハウを身につけている者は、この事故の真因を即座に見抜くことができるからです。

私は、神戸地区で行われた安全管理の講習会で受講者にこのようなことをしてもらった事があります。

「恐縮ですが、皆さんお立ち上がりください。そして右をお向きください。そして、前の方に続いて『小さく前へならえ』をおこなってください。どうですか、この状態で『群衆なだれ』など起こり得ますか」

この事故の真犯人は、後ろから押した、私を3年以上も威嚇し続ける読売2ちゃんねらーのように、極めて身勝手で自分の欲望を充足するためなら何でもする一部の市民なのです。

彼らは、反社会的行動を行うことで「悦」に浸るという特性を共有しています。満員電車で後ろから押してニヤニヤしている若者のグループと同じです。

自分たちの欲望を充足させるためなら、記事捏造もいとわない読売新聞社と同じです。読売新聞は間接殺人のホームラン王である。私はそう考えます。

以下は7年ほど前に書いた記事です。

2005年10月31日
ブログの役割と明石市花火大会歩道橋事故
ホスピタリティ経営をテーマにした講演を終えた翌日、明石市花火大会歩道橋事故の現場を訪れました。

ショックでした。

簡単には説明できませんが、11人もの尊い命が奪われたこの事故の真因にたどり着いていてしまった、そのことがショックであったのです。

「ブログ 世界を変える個人メディア」を出版したダン・ギルモア氏は、ブログの重要な役割の一つは、マスメディアの批評家として機能することであると述べています。

氏の母国、アメリカであればその通り!と言えるのでしょうが、残念ながら日本は違います。
日本全国470万人のブロガーは、マスメディアだけではなく「政治家」「学者」「学識経験者」「官僚」等、世論を構成することに影響を与える人々全員を批評の対象にすべきです。

この忌まわしいこの事故の現場を訪れその意をさらに強くいたしました。

私はこの事故のニュースを聞いたその日から、今日までの大きな「流れ」を予測していました。

本当の犯人を取り逃がす。
日本中の自治体はこのようなイベントを取りやめるようになる。
規制緩和でなく、規制強化の方向へ警備業法が改正される。
今後の防止対策となりえる「事故報告書」が出されることはない。
-------------------------------------------------------

千葉県の印旛沼花火大会は、毎年30万人を集める行事であったが、今年は中止された。4年前に兵庫県明石市で起きた事故の教訓で警備費が膨らみ、一方で協賛金が集まらない。

「明石市の事故は各地の花火を変えた。どこも警備費を増やし、観客の誘導が綿密になった」以前なら50人で足りた警備員を昨年は299人雇った。

8月7日の朝日新聞 天声人語より引用

-------------------------------------------------------

警備業法も予想通りの内容に昨年6月改定されました。自民、公明が賛成、野党は反対、参議院議員であった田島陽子氏も議会で質問しています。

今年の6月の神戸地裁での判決は明石市、警察、警備会社の三被告の怠慢を事故原因とし、軽重関係もないとしました。

この判決は誤っていると考えます。

私は、事故が起きた7月の末に当時の岡田明石市長あてに文書を送っています。ポイントは以下の通りです。

警備を担当した警備会社に7割の責任がある。
歯医者が心臓手術を行ったようなものである。
明石市には警備会社の無能ぶりを知らずに業務委託した責任がある。

現場を視察して「ショック」の前に ビックリ! することがありました。

歩道橋は「平ら」だと考えていたのですが違いました。朝霧駅から海岸方面にかけて「スロープ」になっていたのです。持っていたペットボトルを置くと海岸方面に転がっていきました。

つまり、この歩道橋に滞留し事故に遭遇されたほとんどの方々は「つま先下がり」の状態で立っていたことになります。この状態で後ろから押されればとんでもないエネルギーが働くことは、物理が得意でない私にも容易に推察できます。

この事実は事故報告書には全く触れられていません。
改めて事故報告書に目を通してみましたが、真の事故原因について述べていないことに気付きました。

小書「すべてのゲストがVIP」の中で繰り返し述していますが、ディズニーランドの安全管理に関するノウハウは卓越しています。当然ですが大観衆の安全誘導においても同様です。

私を含めディズニーランドのスーパーバイザー経験者は、安全誘導の基本的考え方、そのノウハウを“厳しく”叩き込まれています。

一方、報告書を作成された6人の方々は弁護士や大学教授の「学識経験者」であり、「やったことがない」方々です。

目の付け所が間違っている、私はそのように感じました。

さて、ショックの話に戻します。
警備会社は何をやっていたのか! 疑問を超え「怒り」の念を禁じえませんでした。

駅周辺の導線や歩道橋の状況を考えると、大観衆の安全誘導にはかなりの困難がともなうことも容易に想定できました。

しかしながら、困難であればあるほど万全をつくすことを要求されるのがディズニー方式です。

どことどこにスタッフを配置し、どのような職責を与えればよいか。
想定外の状況が発生した際、危険を回避するため誰にどのような判断をさせるか。
二重、三重の安全装置は必要か。

担当した警備会社には危険予知能力がまったくなかった、ディズニーでは当たり前のことがこの事故現場では全く行われていなかった・・・このこともショックの一因です。

そして、
私が関わっていたなら事故を防ぐことができた。
そう考えると何か胸が締め付けられる思いにかられました。

大阪でのホスピタリティ経営に関する講演で、ホスピタリティ経営とは、

ホスピタリティ・マインドを持ち
ホスピタリティ・マネージメントにより
ホスピタリティ・オペレーション(心を込めた現場運営)を行うこと

そのように述べさせていただきました。

警備を担当したこの警備会社が「ホスピタリティ経営」を目指していたなら・・・このような悲惨な事故は起きませんでした。

そのことを痛感しました。
ショックでした。
 
この事故についてはブログ中で可能な限り語っていきたいと考えております。

今後、多様な専門性を有したブロガーが、マスメディアや学者たちに対し様々な批評をしていくことこそがこの国の閉塞感を打ち破る唯一の方法である、私はそう考えます。

最後になりますが、この事故の犠牲になられた方々のご冥福を心よりお祈りいたします。
posted by S・C・ NAKAMURA at 00:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/292258518

この記事へのトラックバック