◇秋場所<3日目>
日馬富士(左)が寄り切りで松鳳山を下して3連勝スタート=両国国技館で
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横綱昇進を目指す大関日馬富士(28)=伊勢ケ浜=は松鳳山を寄り切り、初日から3連勝とした。3場所ぶりの優勝を狙う横綱白鵬(27)=宮城野=は初顔合わせの魁聖を下手投げで下し、無敗を守った。他の大関陣で、稀勢の里は阿覧を押し出し、鶴竜が小結栃ノ心を寄り切って、ともに勝ちっ放し。琴奨菊は豊真将に敗れ、関脇豪栄道に屈した琴欧洲とともに初黒星を喫した。把瑠都は臥牙丸に寄り切られて2敗目。3戦全勝は平幕旭天鵬らを加えた7人。
淡々と平静を保って日馬富士が3連勝。「きょうの一番に集中して自分の相撲を取るだけですから」。その言葉通り、進境著しい松鳳山が得意とする左右の突っ張りで押し込んできたが、全く慌てない。
返した右の張り手こそ大きく空振りしたが、ここから相手をよく見て冷静に右を差し込み、勢いを止めると抱え込んで一気に前へ。逆襲の寄り切りで「難所」の序盤を無傷で乗り切った。
過去2度の綱とりは序盤につまずいた。3年前の名古屋場所は3日目、昨年秋場所は2日目に最初の星を落とし「力が入りすぎて空回りしてしまった」。当時の反省を生かし、初の3連勝スタートに「意識しないでこれからも自分の相撲が取れればいい」とうなずいた。
そんな大関を強烈にバックアップしているのが「兄貴」と慕う元横綱朝青龍のドルゴルスレン・ダグワドルジ氏(31)。先月モンゴルに帰国した際には一緒に会食し綱とりの極意を聞く機会を得ている。
「横綱から毎日応援メールがくるんですよ」とうれしそうに話し、内容こそ明かさなかったが、場所中には来日して国技館へ応援に駆けつける予定もあるという。
場所が始まって以来、朝稽古の番数はまるで計ったように15。「たまたまですよ」と苦笑いした日馬富士だが、途中で付け人に番数を聞いたあたり偶然ではないだろう。残り12日間、自らの姿をイメージしながら山の頂へ駆け上がっていく。 (竹尾和久)
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