スマートフォンのデータ鑑定について

当社のモバイルフォレンジック研究チームでは、裁判における証拠価値の最大化のため、完全性、真正性の担保された信頼性の高い鑑定作業を進めています。鑑定作業は公平中立を旨とし、真実発見に資することを企図しています。

デジタルフォレンジックとは?

デジタルフォレンジックとは、法的紛争発生時に、法廷で使用されることが予想されるハードディスク、スマートフォンなどのデジタルデータが証明力を持つように保全、収集し分析・調査を行うことを指します。当社のフォレンジック研究所の技術力を確認してください。

携帯電話の鑑定とは?

携帯電話の鑑定とは?

携帯電話の鑑定とは、携帯電話に保存されているデジタルデータを証拠として保全、抽出、収集し、解析した後、保存、文書化して、裁判所や捜査機関に提出できるようにサービスをすることを言います。スマートフォン関連の告訴資料の収集、証拠の鑑定をご希望のお客様は、お気軽にお問い合わせ頂ければ、紛争に関連するデータを確実に見つけて鑑定書を発行いたします。

 

鑑定サービスと復旧サービスの違い

比較項目 鑑定サービス 復旧サービス
削除後データの抽出(非欠損時) 提供 拡張子別復旧のみ
添付ファイルの発信者、時刻情報、発信媒体の分析 提供 基本情報のみ
偽装された発信番号の分析 提供 提供なし
その他カスタマイズされた証拠の分析 提供 提供なし
内蔵メモリの原ファイルの保全及び、ハッシュコード提出 提供 提供なし
全体の作業期間 営業日基準で30日前後 15日前後
携帯電話の継続使用可否 証拠確保の際、保存必要 使用可(保証外)
裁判所及び、捜査機関提出用書類の発行 鑑定意見書の発行 発行しない
証明力 非常に高い 低い
スマートフォンの鑑定依頼は本人、代理人、裁判所などから受け付けています。それぞれ必要書類が異なりますのでご確認ください。一般のお客様からのご依頼は私鑑定として扱われます。

鑑定サービスにおける成果物、書類一覧

無欠性(MD5, SHA1, SHA256)が保証された証拠、スマートフォンから取得したバイナリ(*. bin)ファイル、分析に使用したプログラムの詳細情報、分析日付などが記載された作業ログデータが含まれています。

■各項目別の提出データ一覧
鑑定項目 データ類型 備考
通話履歴 削除データの鑑定 保存データと同一の形態
損失データの鑑定 形態の一部が損失されたデータ
ショートメッセージ (SMS) 削除データの鑑定 --
損失データの鑑定 --
長文のメッセージ (MMS) 削除データの鑑定 --
損失データの鑑定 --
写真 削除データの鑑定 --
損失データの鑑定 --
動画 削除データの鑑定 --
損失データの鑑定 --
ボイスレコーダー 削除データの鑑定 --
損失データの鑑定 --
その他 削除データの鑑定 --
損失データの鑑定 --
添付ファイルの送信者/時間/種類の分析 --
偽装発信番号の鑑定 --
鑑定意見書(裁判所指定時) 鑑定書

鑑定意見書(裁判所指定時)
鑑定書
※お客様の特別な要請がある場合はデータの取得及び、分析の全過程をビデオで撮影して一緒にお届けします。
(ビデオの撮影・納品は有償オプションです。)

証拠採択の可能性

証拠採択の可能性

スマートフォンに保存されたメッセージ、通話履歴、写真などに関連する法的紛争や事件が発生した場合、事件の関係者が直接提出した資料は、データ操作及び改ざんの可能性があるため、証拠能力が認められ、法廷に提出可能な場合でも、高い証明力を持つことは一般に困難であるといえます。そのため、証拠として高い価値をもつためには、専門的な技術・知見を有し、当事者と直接の利害関係を持たない専門家が分析をしなければならず、かつ、以下の4つの手順と方法で作成する必要があります。

 

1.  証拠収集の後、法廷に提出されるまでに変更や毀損があってはならないので、解析のためには先にコピーを作成する必要があり、作成後、すぐにそのコピーのハッシュ値を算出しなければなりません。

原本との同一性を確保するため、ハッシュ関数を用いた固定長の擬似乱数を算出し、特定のデータに対応する一意の識別子として用います。ハッシュ値は計算式上、不可逆の値になるためハッシュ値から原本のデータを求めることはできない一方で、同様の関数をもちいれば第三者による分析によっても、同一の値が結果として現れます。ハッシュ値は原本に一部でも変更が加えられれば全く別の値になるため、改ざんを容易に検出できます。
MD5
SHA1
SHA256
E6 EE A1 14 D5 F4 73 C6 23 55 E0 EB D8 FA A0 98
8A 57 47 3B 55 8D 69 85 82 8A D5 C3 2A C7 3E 96 7E C7 49 7A
F9 D3 9E C0 9A 92 47 A8 B8 13 F7 60 8E A4 38 2A
E7 4A C4 19 5D C8 6E 2E 73 69 A7 02 6D 5B 33 C1

2.  事件に関する証拠物であることを確認するために、証拠の写真撮影、動画撮影などの方法で証拠の確認が必要です。

事件に関する証拠物

3.  原本と同一であることを証明するために、同一の条件の下で第三者の手による分析で同一の結果が再現可能でなければなりません。

原本と同一であることを証明

4.  経験豊富で熟練した専門家及び、専用のプログラムによって分析する必要があります。

経験豊富で熟練した専門家及び、専用のプログラム

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