酒に酔って暴力を振るう親の下で育った子どもは、成人した後、同じように酒に酔って暴力を振るうようになる危険性が高い。
ソウル市の江北(漢江以北)地区に住むソ・インス容疑者(47)=仮名=がまさにこのケースだ。酒を飲んでは母親を殴打する父親を見て育ち「大きくなったら母親に孝行し、いい暮らしをさせたい」と誓った。ところが現在、ソ容疑者は酒を飲んでは母親に暴力を振るうようになった。父親が肝硬変で死亡した後、ソ容疑者は工場で働いて金を稼ぎ、本格的に酒を飲み始めた。酒代が月給を上回るようになると、母親に金を要求した。最近は刃物を持ち出し「殺してやる」を脅したり、棒で殴ったりするようになった。結局、隣人の通報により、ソ容疑者は先月、警察に逮捕された。
ソ容疑者のような傾向は、専門機関による研究成果によっても裏付けられている。2007年、忠南大医学部の医学研究所が、大学生208人(うち男子学生109人)を対象に調査を行った結果、酒乱の父親を持つ男子学生は、そうでない学生に比べ、飲酒回数や酒量、酒乱になる危険性が2-4倍に達することが分かった。