ここは御殿場市印野にある「御胎内清宏園」。
1707年の富士山噴火で埋まった溶岩地帯で、その後、長い年月の間に樹木が茂り、変化に富んだ森が生まれたのがここ。
広々とした園内には四季の花が咲き、野鳥の森にはたくさんの鳥の姿を見ることができます。
散策には、「印野溶岩隧道観光コース」「野鳥の森散策コース」「清宏園周遊コース」の3コースが設定されています。
今回は全長1.2km「清宏園周遊コース」を散策。
ナラの木がとっても清々しくて、気持ちいいです。
少し歩くと「不老ヶ池」があり、5月下旬には池の水面上にせり出した木の枝に、モリアオガエルの卵を見ることができるようです。
園内には他にいくつか池がありますが、この池だけは地表を流れて集まった雨水と、少しの湧き水からできた、溶岩地では珍しい唯一の自然の池だそうです。
■不老ヶ池
ほかにアスレチック、芝生広場、バーベキュー小屋などもあり、夏場はキャンプもできるようです。
そして、今回のメインイベントでもある「溶岩隧道」。
富士山噴火によって流れ出た溶岩流によって作られた「複合溶岩樹型」の洞窟で、人体の内部に似ていることから「御胎内」と名付けられたとのこと。
内部はこのような形をしています。
ただ国の天然記念物として指定されているため、内部の撮影はNG。
ここからは音声による実況をお届けしまーす。
「それでは、1周68.1mの洞窟探検に行って参ります!!」
意気揚々と洞窟に進入する特派員。
中は暗そうなんで気をつけてね〜。
入り口は父の胎内、小腸部。
直径1mくらいでしょうか。
一歩入るといきなり冷気が。。。一気に気温が下がり
心なしか吐く息が白く見えるような気がします。
中はすべて溶岩で形成されていて、足元には所々水溜まりも。
頭上には乳房状の溶岩鍾乳があり、たまに背中にポツッと冷たい水が落ちます。
洞窟内の移動は「しゃがんで」が基本姿勢。
しかし、真っ暗な洞窟内。
受付でレンタルした懐中電灯付きのヘルメットが頼みの綱です。
大腸部、五臓部と行きは下り、途中1m位、ズルッとすべり降りるような箇所も。
前殿、清水池と暗いながらも各ポイントをライトで照らし確認。
本殿には安産の神様が祀られていました。
折り返しからは更に狭い箇所も多く高低差も。
足元を気にするあまり、頭は何度か天井にぶつかります。
そして出口間近の産口部分になると、自分の目の高さで横ばいになって進む人の姿が(驚)。
最後はよじ登って、かなりの低姿勢で脱出するイメージです。
大柄な男性だと匍匐前進的な感じかな。
「あ〜、きっと赤ちゃんが産まれるときもこんな感じで狭い中を出てくるんだろうな〜」
なんて、思いが頭をよぎります(笑)
さすが、御胎内。
「お母さん、産まれたよ〜!!」
やっと出口です〜。
真っ暗で狭いので一人で入るにはかなり勇気が必要。
取材とはいえ、二人で来なければ、正直、怖くて逃げ出していたでしょう。。。(笑)
溶岩隧道の傍らにある「胎内神社」は安産の守り神。
崇拝者も数多く訪れるそうです。
また、家内喜橋近くには「契りの滝」、「父の池」「母の池」
「安産夫婦岩」もあります。
御胎内清宏園では4月15日の胎内神社例祭をはじめ
さくらまつり、新緑まつり、ツツジまつり
7月下旬〜8月下旬には、緑陰まつり
10月下旬〜11月下旬には、もみじまつりも開催されているそうです。
四季を通して自然の美しさを楽しめますねー。
■富士山御胎内清宏園
御殿場市印野1382-1
0550-89-4398
【営業時間】8:30〜17:00 ※11〜1月は〜16:30/年中無休
【入園料】150円 懐中電灯付きヘルメットレンタル50円
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(by スタジオムーン)