米政府が8月31日に示した新たな統計で、連邦債務総額が16兆ドル(約1256兆円)を上回ったことが明らかになった。16兆3940億ドルの連邦債務上限に向けて拡大を続けている。
米財務省によると、債務残高は先月31日時点で16兆0157億6978万215.80ドルと、前日の水準から250億ドル増加した。連邦債務上限の対象には複数の種類の借り入れが含まれないことから、対象となる連邦債務額は実際にはこれを若干下回り、15兆9770億ドルとなった。
今月30日に終了する会計年度の米財政赤字額は1兆1000億~1兆2000億ドルの見込み。つまり、過去1年間に歳出が税収を1兆1000億~1兆2000億ドル上回ったことになる。
複数の要因のために財政赤字は引き続き巨額にとどまっているが、民主・共和両党は連邦債務拡大の責任を擦り合っている。過去数年と照らしても、歳出額は高止まりし、税収は低水準にとどまっている。
米政府の月次の財政赤字平均は現在、1000億ドルとなっており、12月中には連邦債務上限に達する公算が大きい。そうなれば、財務省は政府の債務不履行を回避するために数カ月間にわたり緊急措置を講じることが可能となる。債務上限に達したら、政府はもはや法定限度を超えた借り入れができなくなる。