韓国女性家族部(省に相当)は10日、19歳未満の児童・青少年に対する性的暴行に無期または10年以上の懲役刑を適用することを柱とした「児童・青少年の性保護に関する法律」(児童青少年法)の改正案を定期国会に提出することを明らかにした。
今回の改正案によると、児童・青少年に対する性犯罪者には、無期または10年以上の懲役刑が下される。法律に基づく量刑の下限が殺人罪(5年)よりも重く設定されることになる。子どもを狙った性犯罪者に厳罰を加えることを目的とするものだ。
現行の児童青少年法は19歳未満の児童・青少年に性的暴行を加えた場合、5年以上の懲役に処すると規定されている。また、児童・青少年が登場するわいせつ物の単純所持についても、現在の罰金刑から1年以下の懲役刑へと罰則を強化する。今後は児童・青少年を対象とする性的暴力に関しては、いかなる場合でも「反意思不罰罪」(被害者が処罰を望まない場合、加害者は処罰されない罪)は適用されない。
児童・青少年を狙った性犯罪者が酒を飲んで犯行に及んだ場合、酔っていたことが減刑理由になる「飲酒減刑」も一切認められなくなる。また、児童・青少年を相手に道具を使うなどする擬似性行為に及んだ場合の量刑も、3年以上の懲役から7年以上の懲役へと刑罰が強化される。このほか、児童・青少年に対する強制わいせつの量刑は現行の1年以上の懲役または500万-2000万ウォン(約35万-139万円)の罰金が5年以上の懲役または3000万-5000万ウォン(約208万-347万円)の罰金へと厳罰化される。
一方、今月16日からはポータルサイトなどオンラインサービスの提供者が児童・青少年を扱ったわいせつ物を削除またはサイトを遮断しなかった場合、3年以下の懲役または2000万ウォン以下の罰金に処する改正児童青少年法が施行される。