利根川水系で取水制限始まる9月11日 17時1分
雨が少ない影響で、関東地方の1都5県に水を供給している利根川上流のダムの貯水量が大幅に減っていることから、国土交通省関東地方整備局と1都5県では、11日から利根川水系からの取水を10%減らす取水制限を始め、関係する自治体などに節水を呼びかけています。
関東地方は7月下旬から雨が少ない状態が続いていて、関東地方の1都5県に水を供給している利根川水系の上流の8つのダムの貯水率は、11日午前10時現在で37.8%と平年の半分まで下がっています。
国土交通省関東地方整備局と神奈川県を除く関東地方の1都5県は、このまま雨の少ない状態が続くと水が不足するおそれがあるとして、11日午前9時から利根川水系にある取水ぜきなどから取り入れる水の量を10%減らす取水制限を一斉に始めました。
このうち、東京と埼玉の1000万人余りの生活用水などを取水している埼玉県行田市の「利根大堰(とねおおぜき)」では、午前9時に職員が取水量を操作するパネルを押して、毎秒65トンくみ上げていた水の量を50トン台に減らしていました。
利根川水系の取水制限は11年ぶりで、関東地方整備局によりますと、10%の取水制限では生活や農業への影響はほとんどないということですが、このまま雨が少ない状態が続けば取水制限をさらに拡大することもあるとして、関係する自治体などに節水を呼びかけています。
来週以降 雨降りやすく
関東地方は、梅雨明け以降に降った雨の量が各地で平年の4分の1前後と雨の少ない状態が続いています。
気象庁によりますと、ことし7月25日の梅雨明けから10日までに降った雨の量は、首都圏の水がめの1つ、群馬県の矢木沢ダムの近くにある、みなかみ町藤原の雨量計で74ミリと、平年の同じ期間の27%にとどまっています。
このほか、茨城県北茨城市では平年の14%、千葉県館山市や埼玉県久喜市では平年の15%、東京の都心では平年の28%と、各地で平年の4分の1前後の雨の量になっています。
関東地方は、今週いっぱいは晴れの日が多く、各地の水不足を解消するようなまとまった雨にはならない見込みです。
一方、来週は、前線が本州付近に南下し、これまでに比べて雨の降る日が多くなる見込みで水不足の解消に期待が持てそうです。
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