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原子力規制委 5人を任命予定
9月11日 12時7分

原子力規制委 5人を任命予定

原子力規制委員会の委員長や委員には、東京電力福島第一原発の事故を踏まえて、放射線や過酷事故、それに地震などに詳しい専門家が任命される予定です。

委員長に任命される予定の田中俊一氏は、福島県の出身で67歳。東北大学を卒業後に当時の日本原子力研究所に入り、長年、放射線の研究に携わってきました。
平成11年に茨城県東海村で起きた臨界事故では、住民の被ばく線量の評価を行ったほか、去年3月の原発事故のあとには福島県内の放射性物質に汚染された地域で除染活動に当たりました。
また、平成19年から2年間、国の原子力政策を決める原子力委員会で委員長代理を務めたほか、日本原子力学会の会長も歴任しました。
また、委員に任命される予定の更田豊志氏(55)は、原子力の研究機関である日本原子力研究開発機構で、福島第一原発で起きたような過酷事故を防ぐ対策や原発の老朽化問題など、原子炉の安全の研究に携わってきました。
このほかの委員には、元国連大使で原発事故の国会事故調査委員会の委員も務めた大島賢三氏(69)、地震学が専門で地震予知連絡会会長の東京大学名誉教授、島崎邦彦氏(66)、放射線の健康影響が専門で慶応大学の元専任講師の中村佳代子氏(62)が、任命される予定です。
委員会の人事を巡っては、特に委員長の田中氏について、原子力委員会の委員長代理などを務めてきたことを理由に「いわゆる『原子力村』の出身だ」として、反対する声が上がっていました。
これに対して田中氏は、先月、「経歴でそう言われるのなら、否定するすべはない。研究所の仕事が長かったので、事業者とのつきあいはあまりないが、独立性や透明性をきちんと守ることで一線を画し、国内外から信頼が得られる安全規制に全力を尽くしたい」と話していました。

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