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福島 除染作業は道半ば
9月11日 12時59分

福島 除染作業は道半ば
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震災と原発事故から1年半の11日、福島県内では放射性物質を取り除く除染作業が進められていますが、汚染された土の保管場所が決まらないことなどから、除染が始まっているのは対象の一部にとどまっているのが現状です。

福島市渡利地区では、住宅の除染が進められていて、市の委託を受けた業者が高圧洗浄機を使って屋根などを洗浄していました。
また、別の住宅では庭の土を表面から数センチはぎ取って放射線を遮蔽する容器に入れて運び出していました。
この家に住む62歳の女性は、「1年半も放射線量が高い中で生活をして、孫が遊びにきても外で遊ばせることもできませんでした。除染で重苦しい気持ちが多少は和らぐと思いますが、作業が始まるのが少し遅いと感じています」と話していました。
福島市では、およそ11万世帯のすべての住宅、それに通学路や公共施設など市内全域の除染を4年後までに終える計画ですが、始まっているのは、まだ一部にとどまっているうえ、今後、各地区での汚染された土などの保管場所が決まらなければ計画に遅れが出るおそれもあります。
福島県内では、52の市町村で国が直接行うか国の交付金を使って除染が行われることになっていますが、実際に始まっているのは対象の一部にとどまっていて、震災と原発事故から1年半がたった今も、除染作業は依然として道半ばです。

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