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奇跡の一本松切り倒し前に見学9月11日 12時59分
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津波に耐えて残ったものの枯れていることが分かった岩手県陸前高田市の「奇跡の一本松」について、保存のために12日から木を切り倒す作業が始まるのを前に、多くの人が見学に訪れています。
「奇跡の一本松」は、7万本の松が立ち並んでいた陸前高田市の高田松原で津波に流されずに1本だけ残った松の木で、震災のあと、復興のシンボルとなりましたが、枯れていることが分かりました。
市は、一本松をいったん切り倒して防腐処理をしたうえで元の場所に保存する計画で、12日から作業が始まるのを前に、現場では、業者が作業車などを使って切断する部分の確認などを進めています。
一本松の周辺には切り倒される前の姿を一目見ようと、午前中から多くの人が見学に訪れて、記念撮影などをしていました。
津波で自宅を流され仮設住宅で生活している地元の71歳の男性は、「一本松が自分で立っている最後の姿を一目見ようと来ました。いったん切り倒されてしまうのは残念です」と話していました。
東京から訪れた21歳の女子大学生は「一本松は津波の壮絶さを伝えることができるものだと思うので、保存するために切られるのはしかたがないことだと思います」と話していました。
陸前高田市では、およそ1億5000万円をかけて一本松の保存作業を進め、震災の発生から2年になる前の来年2月末までに元の場所に立てることにしています。
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