広島市:平和大橋北側の歩道橋新設「白紙」 4300万円フイに /広島
毎日新聞 2012年09月06日 地方版
広島市は、元安川に架かる平和大橋(中区)北側への歩道橋新設計画を白紙に戻した。新設に併せて橋東詰の交差点を廃止する計画に対し、周辺町内会の反対が強く、11年度の着工予定が先送りされていた。これまで国際コンペや詳細設計費などに約4300万円を投じたが、仕切り直しとなる。
13日に開会する9月定例市議会に提出する補正予算案に、新計画策定の関連経費990万円を計上する。
当初計画は秋葉忠利前市長時代の08年度にデザインを国際コンペで募って決定。14年に完成予定だった。故イサム・ノグチ氏がデザインした平和大橋の架け替えが困難な事情から、北側に歩道橋を新設する計画は、橋東詰交差点の廃止も含んでいた。周辺の5町内会は「南北が分断され、渋滞が起こり人通りも減る」と反対していた。
市は今年7月、計画を白紙に戻す方針に転じ、交差点を廃止せずに歩道橋を新設することを決めた。補正予算案には、橋の基本的な構造の設計費を盛り込んだ。【寺岡俊】