日露、ロシアLNG工場建設計画の推進で合意

2012年 09月 10日 08:14 JST
 
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[ウラジオストク(ロシア) 8日 ロイター] 日本とロシアは8日、ロシア太平洋岸に70億ドル規模の液化天然ガス(LNG)工場を建設する計画を推進することで合意した。

ロシアの天然ガス独占会社ガスプロム(GAZP.MM: 株価, 企業情報, レポート)は、需要が低迷する欧州輸出市場への依存度を軽減するため、事業の多角化を図っている。

ガスプロムによると、同社のアレクセイ・ミラー最高経営責任者(CEO)と高原一郎経済産業省資源エネルギー庁長官は「(ウラジオストク)プロジェクトの一段の進展に向け、資金調達やガス販売を含む提携強化」を目指す覚書に署名した。

アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議のためウラジオストクを訪問していた野田佳彦首相とロシアのプーチン大統領も覚書署名に立ち会った。

ロシアのLNG工場は現在、ガスプロムが英蘭ロイヤル・ダッチ・シェル(RDSa.L: 株価, 企業情報, レポート)と操業しているサハリン島の1工場のみで年間生産量は1000万トン。ウラジオストク工場が建設されれば、ガスプロムの生産能力は倍に拡大する。

ガスプロムの関係者によると、新たなLNG工場建設計画の推進により、中国や韓国へのガス輸出パイプラインプロジェクトは優先度が低下し、遅れる可能性がある。

 
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9月8日、日本とロシアは、ロシア太平洋岸に70億ドル規模の液化天然ガス工場を建設する計画を推進することで合意した。モスクワのガスプロム本社で6月撮影(2012年 ロイター/Maxim Shemetov)
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