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'12/9/11

広電全線に超低床車両導入へ



 広島電鉄(広島市中区)は来年1〜2月をめどに、路面電車の白島線と横川駅―江波間で超低床車両の運行を始める。初めて短い編成の超低床車両を導入し、運行を全線に広げる。2027年時点で、運転する電車の半数を超低床型にすることを目指す。

 導入するのは、05年から運行している「グリーンムーバーマックス」の長さを短縮したタイプ。現在の5両編成(30メートル)を3両編成(18・6メートル)にする。定員は86人(座席数33)。ドアは1両目と2両目の2カ所に設ける。車掌なしのワンマンで運転する。

 まず1編成ずつを白島線と横川駅―江波間に入れる。現在、超低床車両は5両編成のタイプしかなく、乗客数などから両区間は運行していなかった。短編成の導入により、全路線で超低床車両を運行できるようになる。

 3両編成の価格は2億7千万円。一部、国と広島市の補助金の活用を検討する。三菱重工業三原製作所(三原市)近畿車両(東大阪市)東洋電機製造(東京)で製造する予定。

 超低床型は5両編成も合わせ、今後15年間で40編成の購入を目指す。1両編成の古い車両を中心に更新する。現在、営業運転中の124編成のうち超低床は22編成。27年には半数に当たる62編成にしたい考え。「高齢化社会に合わせたバリアフリー化で、迅速に予定時刻通りに運行できる体制をつくる」としている。

 費用を確保するため来年、市内均一運賃を現行の150円から170〜180円へ上げる検討もしている。

【写真説明】運行中のグリーンムーバーマックス。長さを短くして白島線などに導入する(広島市中区)




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