ノリに“踏み絵”「内村走らせましょう」
2012年09月08日 18時01分
簡単には信用してもらえないということか。懲罰降格を経て一軍復帰を果たしたDeNAの中村紀洋内野手(39)に、なんと首脳陣が“踏み絵”を用意していたのだ。
問題のシーンは4日のヤクルト戦(横浜)の5回に訪れた。一死から1番の内村が四球で出塁。続く荒波が送れず、打席に入ったのが「3番・一塁」で復帰した中村だった。先月15日の阪神戦では、この二死一塁の状況で二盗を試みた内村に「俺が打つときになんで動くんだ」と激怒。内村は首脳陣から盗塁に関して「フリーパス」の権限を与えられていたため、中畑監督は中村の発言を采配批判と判断し、ペナルティーとして二軍降格を命じた。そんな経緯を踏まえた上で、高木ヘッドコーチが指揮官に対して「ここはあえて内村を走らせましょう」と進言したのだ。
16日間の“反省期間”を経て一軍復帰した中村は丸刈りで球場に登場。試合前のミーティングでは「迷惑をかけました」と謝罪し、心を入れ替えたとアピールした。しかし、古巣の楽天でも中村には“前科”がある。結果的にマウンド上の左腕石川のクイックが1・1秒と速いこともあり、内村に盗塁のサインが出ることはなかったが、高木ヘッドの進言に踏み絵的な意味合いがあったのは明らかだ。
4打数1安打ながら4回に勝ち越しのお膳立てとなる右前打を放った中村は「ちょっと安心しました。監督が配慮してくれたのでスムーズにチームに入れた」と笑顔で振り返ったが…。
しばらくは“保護観察”扱いとなりそうだ。
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