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　中日は首位・巨人に１０日の時点で９・５ゲーム差をつけられ、奇跡の逆転優勝は極めて厳しい状況となった。高木監督は今後、ペナントを目指す戦いからＣＳでの戦いをにらんだシフトに切り替えていくことを宣言。今後はベテランの主力選手を休ませながら、日本シリーズ進出を目指す短期決戦に備えていく。

　だが、チーム内にはこの指揮官の方針転換に首をかしげる声が…。「先のことを考えてやると、うまくいかない。ＣＳは短期決戦だけど、別に野球が変わるわけじゃない。今、シーズン中の野球も流れの中でやっている。これからも目の前の１勝にこだわってやっていくことのほうが大事だ」とチーム関係者。ある主力選手も「監督から休めと指示されたとしても、休みたくないです」と“反発”だ。

　これには首位・巨人に１２ゲーム差をつけられてリーグ２位に終わった２００９年のことが関係している。当時の落合監督もシーズン終盤に主力を温存するＣＳ対策を行った。しかし第２ステージで巨人に敗れた。この悔しい経験を教訓に、落合監督は「ＣＳの戦いのことは考えるな！　目の前のペナントの試合のことだけを考えろ！」と選手にハッパを飛ばすようになり、翌年から球団初のリーグ連覇を成し遂げたからだ。

　果たして今回の“モリミチＣＳシフト”の結末はどうなるか…。チーム関係者らは「０９年の落合さんの時の二の舞いにならなければいいのだが…」と不安いっぱいだ。

◇高木監督V3あきらめ「CSシフト」