2002年9月28日・29日 札幌市ほか |
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EM技術による有機農法を普及する全国大会『北海道EMサミット』が28日・29日の両日、札幌市などで開かれました。28日は『環境浄化・資源循環型農業を目指して』をテーマに北海道での取り組みの報告会や講演会などが行われ、全国の農家や消費者団体ら約1,200人が有機農法の最新の研究成果を学びました。29日は有機農法を実践する新篠津村や千歳市の農場を視察しました。 |
事例発表 |
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フォーラム |
パネリスト 川島茂之遠別町長:農業・漁業の町。EM技術導入のきっかけは、H11年町内会で生ゴミの堆肥化でコンポストを導入。その時、町として助成。微生物研究会を立ち上げた。EMによる有機栽培がメディアでも紹介された。有機の町を宣言。 村上宗範北村長:村の70%が農地。農薬により農家の人が体調を崩したのがきっかけで有機農法へ。新篠津村にH13年2月に視察。EM研究会を12名で発足。現在は24名。沼の水質浄化や、小動物の悪臭退治にも活用。安心・安全の循環型農業を推進。 加賀谷強新篠津村長:H4年から農地改良にEM技術を活用。新篠津村クリーン農業推進センターを建設。現在EM研究会は104名が参加。EM技術により差別化された農産物でも、流通経路等解決しなくてはならない課題がある。 田岡克介石狩市長:行政としては何もやっていない。市は情報提供などコーディネーターの役割を担っている。ゴミの分別化が重要であり、市民中心に「ゴミ減らし隊」運動を行っている。 渡邊實大滝村長:村の90%が森林。自然環境と温泉と健康で「いやしの村・里づくり」を目指す。6年前からEM技術でクリーン農業を実践。EM技術が「いやしの村・里づくり」の一役になればと願う。 |
特別講演 |
『EM活用による健康で活力ある村づくり』 福井県宮崎村長 木村橘次郎氏 財政状況が県内35市町村中ワースト1だった村が、公共下水道処理や農業など様々な分野にEM技術を導入したところ、コストダウンに成功。村が活性化し、村民も健康になり、今では県内でもAクラスの村として評価され、県内外から視察団が殺到している。 |
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『生ゴミリサイクル法をめざして』 参議院議員 ツルネンマルテイ 自らEM活用のリサイクル生活を実践し、EMの普及を公約に掲げている。食品廃棄物の現状、諸外国の例、そして国会での活動等を報告。議員仲間とのEM勉強会の開催、既存の「食品リサイクル法」の改正により、家庭から排出する生ゴミのリサイクル法の実現を目指す。モデルとして岡山県船穂町を紹介。 |
記念講演 |
琉球大学農学部教授 比嘉照夫氏 大規模資源循環型農業の可能性。世界107カ国、国内では500を越える自治体で導入されているEM技術の事例を紹介。途中「チェルノブイリの架け橋」の方が登場、放射能に汚染された子供たちにEMを飲ませたところ、体内の放射能が減少したとの報告があった。 |
事例視察 |
○(株)K&K 有機物再資源化センター (発酵肥料、飼料、生ゴミ堆肥) 生ゴミの搬入からEMによる発酵熟成、肥・飼料化まで、資源循環のネットワークを構築。現在20t/月発酵堆肥を製造。1,000t/年の生ゴミを処理している。製造された発酵堆肥は約30軒の農家(内7軒は有機JAS認定農家)に販売。通常2人の従業員で稼働しているが、コスト削減が今後の課題。 |
H6年に建設。現在村の職員1名、農協職員1名、その他3名の計5名で運営。農薬や化学肥料の使用をなくし、環境との調和に配慮した安全で高品質な農産物の生産を進める農業技術を目指す。土壌及び作物の分析、EM培養タンクの貸し出し、ぼかし肥料の製造等を行っている。また、栽培試験圃場では、無農薬の大豆、トウモロコシ、トマトの栽培、そして、水稲圃場ではEM技術による完全無農薬の圃場、化学肥料を使用している圃場の比較を行っている。 |
市からの補助などにより、堆肥舎を建設。EM発酵飼料を餌に混ぜて成牛に与え(200g/日給餌)、畜糞を堆肥舎に移動、2〜5ヶ月発酵熟成し仕上げ切返し室に移動、1〜2週間で堆肥として集荷。短期間で安全・高品質な発酵堆肥を製造している。 |
H6年からEMを導入。飲水(EMセラミックス)、飼料用ビール粕EM処理、コーンサイレージEM発酵処理、牧草の乾草保存などに活用。乳牛の健康管理の向上、良質な牛乳、品質の向上、悪臭の抑制、疾病の減少などの効果が現れている。 |
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