ロシア天然ガス:日本企業の参入続々
毎日新聞 2012年09月08日 00時02分(最終更新 09月08日 00時37分)
【ウラジオストク丸山進】ロシア極東の天然ガス関連プロジェクトへの日本企業の参入が活発化している。今年のアジア太平洋経済協力会議(APEC)閣僚会議と首脳会議の開催地となったウラジオストクでは、ロシア産液化天然ガス(LNG)の生産基地を伊藤忠商事などがロシア国営ガスプロムと共同で建設する計画が進む。川崎重工はウラジオストクに初めてガスタービン発電設備を納入し、ロシア極東でのコージェネレーションシステムの商機を探る。ロシア側も極東開発を推進し経済成長の拡大につなげたい考えで、日露協力の発展が期待されている。
ウラジオストクでのLNG基地建設プロジェクトは、18〜20年ごろから年間1000万トンの生産開始を目指すのが柱。日本などへの輸出を計画しており、福島第1原発事故を受けて脱原発依存を進める日本にとっては、エネルギーの安定確保の面からも期待が高い。8日にウラジオストクで行われる日露首脳会談で、ガスプロムが年内に投資の適正さを判断し、計画を進める内容の覚書を交わす予定だ。