死因究明制度:新法成立 遺族承諾なくても解剖可能に
毎日新聞 2012年06月15日 10時53分(最終更新 06月15日 13時22分)
それでも死因などが不明であれば、警察は法医学者ら専門家の意見を踏まえて判断し、死体を解剖できる。この際、事前に遺族への説明が必要だが、承諾は不要とした。現行制度は事件性が明らかな場合を除き、原則として遺族の事前承諾を得て死体の検査・解剖を行っている。死因究明に限界があり、近親者による殺人が見逃されるケースもあった。
このほか同法には、身元確認に関する規定も盛り込まれた。警察は医師や歯科医に依頼して、骨や歯を削ってDNA鑑定に使う試料を採取できるようになる。血液の採取や爪の切除は警察官も行えるとしている。【村上尊一】