韓国大統領:「真意曲げられ残念」 天皇謝罪要求発言
毎日新聞 2012年09月10日 11時53分(最終更新 09月10日 17時39分)
【ソウル西脇真一】韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領は5日に日韓関係の専門家らを集めた非公式の朝食会を青瓦台(大統領府)で開き、自身の天皇陛下に対する謝罪要求発言について、改めて「発言の真意がねじ曲げられ伝わっており残念だ」と述べた。歴史問題解決に向け、存在感の大きな天皇が訪韓し言葉を述べれば、より大きな成果が得られるだろうとの趣旨だったと説明したという。出席者が9日、明らかにした。
朝食会は約2時間、参加者が自由に発言する形で行われた。李大統領は「過去の歴史問題で対立があるのは残念に思う」と話し、天皇の訪韓とその言葉があれば「韓国国民も納得するのではないか」と語ったという。
旧日本軍による従軍慰安婦問題などについて日本政府は「賠償や財産、請求権の問題は法的に解決済み」との立場だが、李大統領は「なぜ法律論になるのか」といら立ちを示し、「日本は柔軟に対応してほしい」と強調。そうした思いが竹島上陸につながったと示唆した。一方、竹島の領有権問題については今後、「刺激的な言動をとるつもりはない」と抑制に努める姿勢を明らかにしたという。