ホームレスが販売員となって売り上げの一部を得る仕組みで自立を支援する雑誌「ビッグイシュー日本版」のデジタル版「THE BIG ISSUE ONLINE(ビッグイシュー・オンライン)」が、11日に創刊する。ネットで気軽に読んでもらい、雑誌をもっと広く知ってもらうのが狙いだ。
ビッグイシューの仕組みは英国が発祥。日本版は2003年に創刊し、国内外の話題などを掲載してきた。月2回、毎号約3万5千部を発行し、1冊300円のうち160円が販売員の収入となる。ビッグイシュー日本東京事務所によると、これまでにのべ約1370人が販売員として登録され、うち156人が自力でアパートなどの住まいを借りて就職したという。
デジタル版は無料。当面バックナンバーから選んだ話題記事などを再編集して掲載し、毎日更新していく。東京、大阪、横浜、福岡、札幌など16都道府県に約150人いる販売員のプロフィルや販売場所のマップも掲載する。同事務所は「販売員を見かけても近寄りにくい、と感じていた人たちにも親しみを持ってもらうきっかけにしたい」。将来は、デジタル版独自のニュースの配信も目指すという。アドレスは「http://bigissue-online.jp/」。(高橋淳)