「ノンアルコール」もはや酒の代用品にあらず? 健康志向で急成長 (1/2ページ)

2012.9.8 10:00

ノンアルコール飲料市場の推移

ノンアルコール飲料市場の推移【拡大】

 ノンアルコール飲料の勢いが止まらない。サントリーの調べによると、2012年のノンアルコール飲料市場は、約3875万ケース(対前年比137%)と、4年前の15倍以上の規模に成長する見込みだ。

 ニッセイ基礎研究所生活研究部門研究員の久我尚子氏によれば、ノンアルコール飲料市場が飛躍的に成長したのは、不況による消費の抑制や飲酒運転の罰則強化などによってアルコール市場が縮小した影響が大きい。そしてその成長をさらに加速させたのは、本来のターゲットである20~50代の男性以外にも予想外の広がり方をしたことだ。そのキーワードは「健康志向」。

 「最近のノンアルコール飲料の味は、かなり本物に近づいています。そのうえ、肝臓によいとされるオルニチンが入っていたり、カロリーゼロだったりして、ただのジュースより健康的な飲み物になっているのです」(久我氏)

 消費意欲が旺盛な団塊の世代は飲酒にも積極的だが、そろそろ健康に不安が出てくる年代でもある。

若い世代にとってもカロリーゼロは魅力的