自民総裁選:谷垣氏が出馬断念「執行部から2人良くない」
毎日新聞 2012年09月10日 11時39分(最終更新 09月10日 12時20分)
自民党の谷垣禎一総裁(67)は10日午前、党本部で緊急の記者会見を開き、党総裁選(14日告示、26日投開票)について「執行部から2人出るのは良くないと考えて決断した」と出馬断念を表明した。谷垣氏は7、8両日、石原伸晃幹事長(55)との一本化へ向け4回にわたり協議したが決裂。執行部系候補の共倒れを懸念する大島理森副総裁がなお調整を続けていた。谷垣氏は「だれが総裁になっても政権を奪還し(税と社会保障の一体改革に関する)3党合意を軌道に乗せる仕事をしてほしい」と述べた。
谷垣氏は自民党が09年衆院選で大敗した後、野党・自民党の総裁に就任した。10年参院選で勝利して改選第1党となり、参院で野党が多数を占める「ねじれ国会」で攻勢をかけて民主党の鳩山由紀夫、菅直人の2代首相を退陣に追い込んだ。一方で、自民党の政党支持率は伸び悩み、中堅・若手議員や落選議員の間に「選挙の顔」として総裁交代を求める空気も広がっていた。