酒に酔って常習的に暴力を振るった被告に対し、裁判所が懲役5年の実刑判決を言い渡した。こうした事件では懲役2年ほどが一般的だが、飲酒による暴力を厳罰に処する意向を明確にしたものと受け止められる。
光州地裁刑事6部は5月31日、酒を売らないとの理由で居酒屋の経営者ら3人を焼酎瓶などで殴った罪で起訴されたA被告(51)に対し、懲役5年の実刑判決を言い渡したと発表した。
地裁は判決文で「被告は酒に酔って記憶がないと主張しているが、酒を飲んだ場合の犯罪の危険性を予測できたため、情状酌量の余地はない」と説明した。
A被告は2004年以降、3回にわたり酒に酔った状態で暴力を振るい、有罪判決を受けた。裁判官は判決後「裁判を進めながら、飲酒に寛大になってはいけないと痛感した。こうした事件では懲役2-3年とすることもあるが、それでは駄目だと考えた」と語った。
一方、飲酒による暴力に対する警察の取り締まりも厳しくなっている。ソウル市の瑞草・九老両警察署は先ごろ、泥酔状態で乱暴を働いた55歳の男など9人を逮捕した。男は5月26日、地下駐車場で子ども2人と車に乗っていた女性にわいせつな行為をしたほか、13回にわたり無銭飲食した疑いが持たれている。