<自民総裁選>谷垣氏が出馬断念「執行部から2人よくない」
毎日新聞 9月10日(月)11時39分配信
自民党の谷垣禎一総裁(67)は10日午前、党本部で緊急の記者会見を開き、党総裁選(14日告示、26日投開票)について「執行部から2人出るのはよくないと決断した」と出馬を断念することを表明した。谷垣氏は7、8両日、石原伸晃幹事長(55)との一本化へ向け4回にわたり協議したが決裂。執行部系候補の共倒れを懸念する大島理森副総裁がなお調整を続けていた。
谷垣氏は9日、京都市の党会合で「近いうちに(衆院)解散・総選挙で勝利を占めなければならない。野党総裁として、この壁は私自身が体当たりしてぶち破っていかなければいけない」と出馬への決意を重ねて示す一方、自身と石原氏の両方が出馬することについては記者団に「(総裁と幹事長として党運営を)今まで一緒にやってきたわけだから、望ましいことだと思わない」と語っていた。
これに対し、石破茂前政調会長(55)が10日午前、衆院議員会館で記者会見を開き、立候補を表明した。会見に先立ち、自身を支持する政策勉強会「さわらび会」のメンバーら14人から出馬要請を受け「要請は極めて重い。私利私欲、私情を捨てて、この思いに応える責任を感じている」と語った。
石破氏は会見で「私は立て直す! 日本を、地域を、自民党を!」と題した公約を発表。国防軍の保持を明記し、緊急事態条項を創設する憲法改正を盛り込んだ。外交・安全保障分野では「あらゆる体制を整備し、真の独立主権国家へ」として、集団的自衛権の行使を可能にする「国家安全保障基本法」の制定などを主張している。
次期衆院選後は自民党を中核とし、政策を共有できる議員を迎え入れる「理念に基づいた政界再編」を目指すほか、消費増税を柱とした税と社会保障一体改革について民主、自民、公明の「3党合意に基づき推進」することも強調している。
石原氏は10日昼、東京都内で側近議員らと出馬表明へ向けた詰めの協議を行う。同日は民主党代表選の告示や石破氏の出馬表明と重なるため、出馬の決意表明にとどめ、正式表明は11日以降に先送りする意見も側近議員から出ている。
7日に出馬表明した町村派会長の町村信孝元官房長官(67)は10日午前、同党国会議員へのあいさつ回りを開始した。同派の安倍晋三元首相(57)も同日午後、陣営幹部らと出馬会見の日程などについて協議する。【中井正裕、福岡静哉】
最終更新:9月10日(月)11時52分
- 谷垣禎一(たにがきさだかず)
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- 所属院 選挙区 政党:
- 衆議院 京都府5区 自民党
- プロフィール:
- 1945年3月7日生 初当選/1983年 当選回数/10回
- (写真提供:時事通信社)
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