法制審諮問:「無謀運転」厳罰化へ 期待と懸念、交錯
毎日新聞 2012年09月07日 19時49分(最終更新 09月07日 20時46分)
一方、交通問題に詳しい高山俊吉弁護士(東京弁護士会)は「無謀運転は許されないが、厳罰化を繰り返しても根本的な解決にならない。飲酒や無免許ではエンジンがかからない車を普及させるなど、より実効性のある対策を取るべきだ」と指摘した。
また、少年法を巡っては、少年の法定刑の引き上げや、少年審判に検察官や弁護士が関わることができる事件の範囲を広げる見直し案が示されている。
「少年犯罪被害当事者の会」の武るり子代表(57)は「少年の法定刑が軽すぎることを指摘した裁判員裁判の判決もあったからか、ようやくここまで議論が進んだ。法定刑を引き上げることは厳罰化ではなく、適正化だ」と評価。検察官が少年審判に関わる事件の範囲が拡大することについて「被害者が求めてきた事実認定がきちんとされる審判が増えるという点では期待できる」と話した。