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君民一体こそが日本固有の国体…大阪「正論」懇話会 旧皇族出身の竹田恒泰氏講演要旨
2012.9.6 19:32
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天皇を象徴としている現在の憲法も、その精神は変わっていない。私たちが、天皇のお姿を拝するだけで日本の国の姿をその向こうに見ることができる。天皇と国民が強靱(きょうじん)な絆で結ばれた君民一体の形こそが、日本固有の国柄であり国体。古事記には、こうした国の成り立ちや私たちの起源が書かれており、記紀を知ることは日本を理解することにつながる。
東日本大震災では「絆」がクローズアップされ、日本人の震災時の振る舞いに世界中が感動した。海外で自然災害があれば略奪などが横行するが、日本人は互いに譲り合って助け合った。なぜそういう行動をとることができたのか。その答えが古事記にある。
日本人は古来、山や川、海などすべてのものに神が宿り、その豊かな恵みをいただいて生かされているという考えがきちんと記されている。今でも私たちは、食事をするときに「いただきます」と感謝の言葉を述べている。
こうした自然観を含むすばらしい民族性が記され、神話と歴史は民族の根幹であるにもかかわらず、連合国軍総司令部(GHQ)によって戦後すべてが封印された。日本の国はだれがどのような思いで建てたのかという建国の経緯や精神は教えられなくなった。記紀は、事実でないことを書いている「有害図書」として教育の場から排除された。
古事記編纂(へんさん)1300年を機に神話が注目されている今こそ、記紀をきちんと学び、日本人としての誇りをもつことが必要。震災をきっかけに互いを思いやる心が息づいていることが改めて証明された。失われた歴史観を取り戻すことで、日本は最高に輝ける美しい国になると確信している。
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