サッカー
【サッカー女子】なでしこ活躍に続け!欧州もイスラムも…世界で女子サッカー隆盛
ロンドン五輪で金メダルを目指す女子サッカー日本代表「なでしこジャパン」が1次リーグ初戦のカナダ戦(25日=日本時間26日未明)に勝ち、日本国内の五輪機運を一気に盛り上げた。だが、女子サッカーブームが起こっているのは、日本に限った話ではない。
■イスラム女性の頭布OK…ブーム受けFIFA本腰
日本が初優勝した昨夏のワールドカップ(W杯)ドイツ大会決勝からちょうど1年となる今月17日、国際サッカー連盟(FIFA)は公式サイトに「女子サッカー、ドイツから1年」とのニュースを掲載した。大会のホスト国だったドイツでは、女性選手が一昨年に比べて約10%増加。73万4903人がドイツ協会に登録し、うち半数近い34万2312人の16歳以下の少女がドイツ国内のクラブでプレーしている現状が報告された。
またロンドン五輪出場国で、開幕前の強化試合で日本を破ったフランスでは、国内リーグの平均観客数が7千人に増え、主要なリーグ戦はテレビで生中継されるようになったという。
FIFA自身も「LIVE YOUR GOALS」と題したプロジェクトを立ち上げ、女子サッカー発展に力を入れる。プロジェクトに賛同する世界のトップ選手が自身の体験談を語って女性がサッカーをすることの楽しさを伝えるとともに、主催大会などで若年層への浸透を図るキャンペーンを展開している。
さらに、国際サッカー評議会(IFAB)もルール改正して後押し。今月5日の臨時会合でイスラム教徒の女性が使う「ヘジャブ」など、頭を覆う布の着用を承認した。「ヘジャブ」をめぐっては、昨年のロンドン五輪アジア2次予選で、イラン選手らが着用していたために出場資格を取り消されて波紋を広げた経緯があり、イスラム圏の女性がサッカーを始めるうえで、大きな障害となっていた。
FIFAの統計によると、世界中でサッカーをプレーしている女性は2006年には約2600万人だったが、現在は約2900万人に増加。また、70%の人々が女子サッカーに好意的な意見を持っているという。
熱戦が続くロンドン五輪の女子サッカー。なでしこが昨年のW杯のような奮闘を見せれば、その数はさらに増えるかもしれない。