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パチンコ5グループ、計230億円申告漏れ

2012年09月06日

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 東北でパチンコのチェーン店を展開する五つの企業グループの約20社が、仙台国税局から総額約230億円の申告漏れを指摘されていたことが分かった。企業の組織再編を促すために設けられた、節税効果が高い制度を利用して法人所得を圧縮する方法が、「租税回避行為」にあたると判断されたという。このうち1グループは、東北の法人としては過去最大とみられる約150億円の申告漏れを指摘された。

○山形のグループ 東北最大の150億円

 今回のケースでは、過少申告加算税を含む追徴税額は、各社の累積赤字と相殺された結果、8億円前後とみられる。

 この制度は、資産移転や株式譲渡を非課税にすることで合併や分割を促し、企業の国際競争力を高める目的で2001年に導入された。だが、制度を逆手にとった「行きすぎた節税」が浸透しているとして、国税当局は厳しい姿勢でのぞんでいる。

 「ベガスベガス」(山形市)のグループは、11年3月期までの数年間に、約150億円の申告漏れを指摘された模様だ。東北の法人では過去最大とみられる。他に「新栄」(盛岡市)、「中原商事」(福島県郡山市)、「つばめエイジェンシー」(同市)などのグループ各社が指摘を受けた。

 関係者の話を総合すると、各グループの親会社は組織再編の際、企業間で株式などの資産を簿価(取得した時の価格)で移せる優遇制度を利用していた。

 例えば、含み損を抱える子会社Aの株式や不動産などをそのまま資本金にあてる「現物出資」によって、新たに子会社Bを設立。さらに含み損を抱えたB社株などを使って子会社Cを設立するといった具合に、次々に損失を移していった。

 最終的に、親会社はこれらの子会社を黒字の会社と合併させ、各子会社の損失と相殺させる形でグループ全体の法人所得を圧縮。結果的に、多額の法人税を「節税」したとされる。だが、国税局は、こうした一連の操作は法人税法に規定された「法人税負担を不当に減少させる行為」にあたると判断、各社の法人所得の申告を否認した模様だ。

 一方、グループ側の関係者によると、各グループはいずれも東京都千代田区にある税理士法人と顧問契約を結び、この操作法を指南されていたという。この関係者は「国税当局は数年前にこのスキームについて調査して、一度は認めた。いまさら否認して、見せしめのようにするのは納得がいかない」と話す。

 各グループの中核法人などは、一時この税理士法人と同じ場所に登記上の本店を移していた。国税当局の一斉調査が始まった昨年7月に、いずれも現在の各市の事務所に登記地を戻している。朝日新聞は税理士法人に取材を申し入れたが、5日までに応じていない。

 取材に対して、ベガスベガスは「何もコメントすることはない」、新栄は「取材を受けるつもりはない」、中原商事は「話せない」、つばめエイジェンシーは「すべて終わっていることでノーコメント」と回答している。(中村信義)

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