頼朝杉:天然記念物、倒れる 寿命で根元が腐る−−島田の智満寺 /静岡
毎日新聞 2012年09月08日 地方版
島田市の智満寺にある国の天然記念物で樹齢800年を超えるとされる「頼朝杉」が倒れていることが7日、分かった。
頼朝杉は「智満寺の十本杉」のうちの一本で、源頼朝が手植えしたと伝えられている。智満寺本堂の西に立っており、高さは約36メートル。人間の目の高さで、幹の周囲は9・7メートルあった。1962年6月に国の天然記念物に指定された。
同市によると、2日午前7時ごろ、根元から約1メートルの高さで折れ、10メートル下の谷に落ちたという。倒木によるけが人はいなかった。寿命によるもので、根元が腐り、中が空洞化していたという。
十本杉のうち、既に2本は台風の影響などで倒木しており、残り7本となった。
住職の北川教裕さん(49)は「台風など、これまで頑張って持ちこたえてくれた。木霊のことも考えて、倒れた木の一部で仏像を彫るなど残していきたい」とコメントした。【山本佳孝】