EMを用いた環境学習年間指導計画案(その1)
1, 単元名 地域内美化と環境浄化
2, 目標
・自分たちの身近な環境問題に関心をもち、その問題を解決していくためにいろいろな方法を生徒自ら考える。
・自分たちが体験・学習した事をわかりやすく、自分の言葉で人に伝える力を養う。
3, 単元の構成(20時間扱い)
@ オリエンテーション(3時間)
・身近な環境問題について考える。
・地域の環境浄化活動を調べる。
・各個人ができる環境浄化を考える。
A 河川の調査(5時間)
・学校付近の河川の水生生物を調査することにより、その河川がどれぐらい汚染されているのかを知る。
・河川の汚染原因を考える。
B 水槽の準備(2時間)
・地域内の河川にみられる魚を飼育することによって、育てる喜び、育てる難しさ等を学ぶ。また、対照実験(EM飼育、EMなし)などを通して、観察・実験の過程や結果をまとめる力を養う。
C 河川の浄化(5時間)
・河川のゴミ拾い。
・環境の汚染源となる米のとぎ汁をEMによって発酵させ、定期的に投入する。(余裕があれば、EMを定着させるために活性炭の入った袋を設置する。)
D まとめ(5時間)
・一年間活動してきた河川の浄化・魚の飼育を発表や集録の作成を通して、工夫ある研究のまとめをする。
4, 年間計画
段 階 |
月 |
学習内容 |
実習、実験 |
備考 |
オ
リ エ ン テ ー シ ョ ン |
7 |
○身近な環境問題について考える。 ○地域で行われている環境浄化活動を調査する。 ○各個人でできる環境浄化活動を考える(例えば、ゴミの分別、米のとぎ汁の活用など)。 |
・図書館やインターネットを利用して環境問題について調査する。 ・役所にて、ゴミの分別方法や環境浄化活動について調査する。 |
※調査フォームを作成する。 |
環
境 汚 染 の 調 査 |
8 |
○夏休みの宿題(河川の汚染原因調査など)。 |
・夏休みの宿題として、河川の汚染原因や河川の浄化方法などを調べる。 |
※調査フォームを作成する。 |
河
川 の 調 査 |
9 |
○水生生物による水質の調査法。 |
・学校付近の河川の水生生物を調査する。 |
※河川の調査ポイントを考える。 ※写真などの記録を残す。 |
河
川 の 浄 化 |
10 〜 2 |
○一般的な河川の浄化方法とEM浄化法の違い。 |
・米のとぎ汁EM発酵液の作り方を学ぶ。 ・家庭から米のとぎ汁を持ってきて、EMで発酵させ河川へ流す。 |
※写真などの記録を残す。 |
魚
の 飼 育 |
9 〜 2 |
○魚の飼育方法ならびに命の大切さを学ぶ。 |
・地域内の河川にみられる魚(めだか、手長エビなど)を飼育する。 ・水槽(ろ過装置付き)を二つ準備して、EM飼育ならびにEMなし飼育の対照実験をする。 ・クラスで6〜8グループに分かれて、週交代で水槽の管理をする。 |
※対照実験を行うにあたり、水槽の設置場所ならびにエサの回数等を考慮する。 |
ま
と め |
1 〜 3 |
○実験結果をまとめる力ならびに自分の言葉で表現する力を養う。 |
・河川浄化ならびに魚の飼育をまとめ、グループごとに発表する。 ・各グループで、発表用のパネルを作成する。 ・写真や水生生物の変化をまとめ、集録を作成する。 |
※父母参加の発表会を開く。 |
5, 予算
・ EMサンプルセット(40セット) ¥12,000※
・ 小さな生き物たちの大きな力(40冊) ¥4,000※
・ カメラのフィルム、現像代 ¥2,500
・ 40cm水槽セット(2セット) ¥5,500
合 計 ¥24,000
※資料書籍は環境学習ネットワーク(EL-net)より提供。
6, 指導者
学級担任1名 + 補助(学校サイド)1名 + 技術指導員(EL-netボランティア)1名