岩手のニュース

民主・岩手4区総支部 党員ら7700人登録解除 確認なく

小沢氏の事務所が党員・サポーターに郵送した文書

 新党「国民の生活が第一」の小沢一郎代表が総支部長だった民主党岩手4区総支部で、計約7700人の党員・サポーター登録が小沢氏の民主党除名後、本人の意思確認もせずに一斉に解除されていたことが8日、分かった。民主党県連の現執行部が事務を引き継いだ7月末には、保存してあったデータもなくなっていたという。県連内部では10日告示、21日投開票の党代表選の混乱を懸念する声も上がっている。
 「小沢一郎の離党・新党移行に伴い、これまでの『民主党岩手県第4区総支部』は解散され、このたびの党員・サポーター登録は『削除』となります」。岩手4区の党員・サポーターに8月初旬、こんな封書が届いた。「事前の意思確認はなかった」(奥州市の男性)という。
 民主党県連によると、5月末の定時登録時点で、岩手4区は党員709人、サポーター6964人だったが、前執行部から事務を引き継いだ7月末には、党員・サポーターともゼロになっていた。新党・生活に加わった国会議員が総支部長を務めていた他の衆参4総支部も同様で、計2039人のほぼ全員のデータが消えていたという。
 解除の手続きをした県連の当時の担当者は「民主党本部の指示に従った。党を離れた国会議員の総支部は解散とし、党員・サポーターは除籍にした」と説明する。
 だが、現執行部によると、民主党本部で一斉解除の手続きは取られていない。岩手県選管も岩手4区をはじめ民主党総支部の解散届はこれまで提出されていないという。
 党員・サポーターには党代表選で、郵便投票の権利がある。県連は8月、登録解除とされた党員・サポーターの意思確認を進めたが、時間不足で対象者すべての意向は把握しきれず、岩手県内の有権者数は党員・サポーター計7312人で確定した。
 県連の担当者は「投票のはがきが来た、来なかったで混乱するケースが出るかもしれない」と心配している。
 ある県連幹部は「4区の党員・サポーターは小沢氏が集めた人が多いのは確かだ」と認めた上で「民主党に残留した県議を支持している人もいる。勝手に全員を抹消するのは乱暴で、おごりに近い」と批判している。


2012年09月09日日曜日


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