FC刈谷戦で若手にチャンスを与えると語ったグランパスのストイコビッチ監督=愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで
|
 |
新しい力よ、出てこい。名古屋グランパスのドラガン・ストイコビッチ監督(47)が7日、天皇杯2回戦のFC刈谷戦(8日・福井テクノ)での若手の積極起用を示唆した。遠征メンバーからはDF闘莉王ら主力を外し、逆に公式戦未出場のMF水野とDF佐藤ら若手を入れた。「どのような形でプレーするか見てみたい」と、格下との一戦を“登用試験”に位置づけている。
FC刈谷戦を控えた最終調整にはフレッシュな顔ぶれが並んだ。水野、佐藤、MF田鍋のルーキートリオに2年目のMF田中輝。Jリーグならそろってメンバー入りすることはない選手たちだ。未来の司令塔候補の水野は「出るチャンスがあれば、自分の特徴を出す」。千載一遇の好機へ目を光らせた。
FC刈谷は東海社会人リーグに所属するアマチュアクラブで、実力的にはグランパスと差がある。ストイコビッチ監督は「相手は(J1、J2、JFLに続く)4部のチーム。明日は率直に言ってトレーニングの一環だ」と語った。疲労などを考慮して闘莉王、FW永井、MFダニルソン、DF阿部をメンバーから外して温存。空いた枠に若手を入れた。
ピクシーは「何人かの若手にチャンスがある。これはいい機会。どのような形でプレーするのか見てみたい」と語った。Jリーグでは試験的な起用をする余裕はあまりない。実力差のある天皇杯初戦が若手の力を見極める数少ない試合なのだ。
グランパスには実績のある中堅、ベテランがひしめいている。実際に若手が台頭するのは難しいが、今季は21歳のMF田口が急成長してレギュラーをつかんだ。水野は「田口さんの存在は励みになっている。負けないようにやりたい」。“第2の田口”へ、指揮官に猛アピールするのは誰か。 (木村尚公)
この記事を印刷する