▲伊豆アニマルキングダムのホワイトタイガー。
白銀の体と青い瞳のホワイトタイガーは、インド周辺地域に生息するベンガルトラが突然変異で白くなった個体だ。その珍しさから、飼育下で繁殖されて、現在では各地の動物園で見ることができる。
古来よりトラは、さまざまな民族や文化で、神聖な存在とされてきた。たとえば中国の風水では、白虎は西方の守護神だし、ヒンドゥー教のシバ神はトラの皮を腰にまとっている。
だが野生のトラは今、絶滅の危機にある。20世紀初頭には世界に10万頭いたが、現在は推定5000頭以下。9亜種のうち3亜種は既に絶滅した。生息地の減少が主な原因だが、霊力や医薬効果(さしたる根拠はない)があるとされる皮や骨目当ての乱獲や密猟も絶えない。ホワイトタイガーも野生下で確認されたのは1958年が最後だ。
そんな珍しいホワイトタイガーを見るなら、静岡県の伊豆アニマルキングダム。窓1枚で隔てられたレストランで食事をしながら観察できる。またウォーキングサファリのゾーンには、さまざまな草食動物が一緒に放し飼いされているエリアもあり、まるでサバンナの中を歩いているような感覚を味わえる。
――森 由民、動物園ライター
・2011年1月掲載
沖縄美ら海(ちゅらうみ)水族館といえば、ジンベエザメやマンタなど大型のサメ・エイ類が有名だが、実は、飼育の難しい造礁サンゴや深海生物の展示もかなり充実している。
・・・ほか
中空土偶(中が空洞)のなかでは国内最大の国宝「芽空(かっくう)」の複製品や、蠣崎波響(かきざきはきょう)の「唐美人図」など、函館が世界に誇る文化財や美術品が一堂に会する。
500年前に描かれた「モナ・リザ」の当時の姿を、最新の解析技術により映像で再現。今は見えないまゆ毛の痕跡や未完成の指など、新たに浮かび上がった事実も紹介する。
日比谷公園ダ・ヴィンチミュージアム [Website]
12月7日(火)〜 2011年2月20日(日)
東京都千代田区日比谷公園(第二花壇内特設会場) TEL:03-5777-8600(ハローダイヤル)
日本最大の仁徳陵(にんとくりょう)古墳をはじめ47基が残る百舌鳥古墳群。銅に金メッキを施した帯金具(城ノ山(じょうのやま)古墳)や青銅製の三尾金具(大塚山古墳)など約160件の出土品を公開する。
約7000本のブナが生育し、天然記念物の球状花崗岩がある筑波山。「弁慶七戻り」など数々の奇岩の写真や動物の剥製(はくせい)、昆虫標本などを展示し、山の成り立ちと自然を紹介する。
戦後の復興と高度成長期、成熟と停滞の時代。いつの時代も女性は社会再建の一端を担ってきた。日本の女性を記録した写真とともに彼女たちのもつ「生きる力」の神髄に迫る。
徳山毛利家に伝来する歴代藩主ゆかりの絵画や工芸品、調度品など約140点を展示し、かつて城下町として栄えた徳山(現在の周南市)の歴史をたどる。