「卒原発」2030年ごろ目標 嘉田知事が言及 40年廃炉踏まえ
滋賀県の嘉田由紀子知事は7日、自身が提唱する「卒原発」の実現時期について「大飯原発4号機が2033年で運転開始から40年になる。そのころに原発ゼロになればと思う」と述べ、2030年ごろを目標時期とする考えを示した。同日の県議会民主党・県民ネットワークとの意見交換会で明らかにした。
嘉田知事は今夏の節電要請期間終了に関連し、「電力の安定供給が理由でメーカーや工場が海外に転出しないように責任を持って当たりたいが、原発への不安がぬぐえないのも事実。『卒原発』の必要性は言い続ける」と述べた。
民主県議が「卒原発をどういう道筋で取り組むのか、具体的に示してほしい」と問うたのに対し、嘉田知事は原発の40年廃炉の考えを出して説明。「(福井県に立地する原発では最も運転開始時期が新しい)大飯原発4号機が2033年で40年を迎える。2030年や30年代に卒原発にしたい」と言及した。
原発ゼロの時期を巡っては、政府が「革新的エネルギー・環境戦略」の素案で、「2030年には15%を下回らせ、さらにゼロを目指す」としたが時期は空欄。一方、民主党エネルギー・環境調査会は原発ゼロの時期を「2030年代」とする政府への提言をまとめている。
【 2012年09月07日 22時40分 】