共に生きる・トブロサルダ:大阪コリアンの目/100 /大阪
毎日新聞 2012年09月07日 地方版
連載100回の節目に、日韓政府は東北アジアのナショナリズムの抑制に協力しあうよう改めて求めたい。私は、領土問題に過剰反応して国境を越える「協働」の可能性をつぶすことをあってはならないと韓国社会に強く発している。
同様に日本国内にも領土問題を使ってナショナリズムを煽る政治言動が力を得ている点に大きな懸念を持ち、こんな時だからこそ日韓の市民レベルの知恵が必要だと訴える。
幸いなのはこの間も日韓の市民交流が各地で行われたことだ。国家の論理を超えてつながるそうした姿こそむしろ強調したい。<文と写真 金光敏>
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■人物略歴
1971年、大阪市生野区生まれ。在日コリアン3世。大阪市立中学校の民族学級講師などを経て、現在、特定非営利活動法人・コリアNGOセンター事務局長。教育コーディネーターとして外国人児童生徒の支援などに携わる。