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慢性の痛み 半数が治療受けず
9月8日 4時20分

慢性の痛み 半数が治療受けず
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慢性的な体の痛みを抱えている人のうち、半数の人が、痛みを我慢して治療を受けていない、という調査結果がまとまりました。

この調査は、体の痛みが3か月以上続くなど、慢性の痛みを抱えている全国の9400人を対象に、製薬会社がインターネットを通じて行ったものです。
それによりますと、半数の50%の人たちは、「過去5年間、医療機関を受診していない」と回答し、痛みを我慢していることが分かりました。
また、治療を受けた人の中でも、64%、3人に2人が「通院先を変えた経験がある」と答えました。
変更の理由としては、「治療効果に不満だった」が30%と最も多く、「ほかによい病院があった」が17%、「医師が痛みの治療に積極的でなかった」が12%などとなっています。
そして、回答内容を分析した結果、5人に1人は神経が傷つくことが原因で起きる「神経障害性とう痛」という種類の痛みが疑われることが分かりました。
「神経障害性とう痛」は、神経に作用する薬の投与が標準的な治療法で、炎症などを抑える一般的な鎮痛薬は効果がないということです。
痛みの治療に詳しい日本大学医学部の小川節郎教授は「痛いという訴えに、鎮痛剤の処方で済まされる場合も多いと思うが、原因に合った治療をすれば、患者はもっと楽になると思う」と話しています。

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