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【政治】

防衛相「原発は抑止力」 就任前 国防上の利点強調

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 森本敏防衛相が就任前の今年一月、電力関係の講演会で日本の原発維持を主張し「単にエネルギーの問題だけではない」「周りの国から見て非常に大事な抑止的機能を果たしている」と発言していたことが五日分かった。原発の維持が周辺国に核兵器開発の潜在的能力を意識させ、それが日本の国防上のメリットにつながるとの考えだ。 

 森本氏は共同通信の取材に対し「政府の一員となった現在は(非核三原則を堅持する)政権の方針に従う」とする一方、就任前からの外交・安全保障の知見については「できれば現実の政策の中に生かしつつ」全力を尽くすのが職責だとも強調した。

 政府は近く、将来の原発比率を含めたエネルギー・環境戦略を決めるが、森本氏は閣僚として閣議決定などで関与することになる。

 講演会は、北海道電力などが関係する経済団体「北海道エナジートーク21」が主催し、一月二十五日に札幌市で開かれた。森本氏は講演会後の座談会で発言。主催者がまとめた講演録によると「国の基本として原子力を持つということは、単にエネルギーの問題だけではない」などと述べた。

 原子力開発を平和利用に限定する原子力基本法には六月「わが国の安全保障に資する」との文言が追記された。政府は非核三原則堅持の方針に変わりはないとしているが核武装に道を開きかねないと反発が出た。

 

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