陸上自衛隊の次期多用途ヘリコプター開発事業をめぐり、防衛省側から不正な便宜を受けた疑いのある川崎重工業(神戸市)が、別の偵察用の観測ヘリコプターを受注した際、見込みよりも利益が大幅に下回っていたことがわかった。防衛予算が当初計画より圧縮されたためで、東京地検特捜部は、この穴埋めのために防衛省側がヘリ開発事業で便宜を図った可能性もあるとみて調べている模様だ。
今回問題となっているのは、隊員や物資の輸送に使われる次期多用途ヘリ「UH―X」の開発事業。2011年度から7年間で、総事業費は約280億円と見込まれている。
関係者によると、開発などを担当した同省の技術研究本部の幹部が、メーカー側に企画競争を公示した昨年9月以前に、川崎重工業側に仕様書などの秘密資料を漏らした疑いがあるという。