シャープは液晶テレビを中心とする音響・映像(AV)機器事業の構造改革の一環で、同事業の企画部門を栃木工場(栃木県矢板市)から奈良工場(奈良県大和郡山市)に移管する。これに伴い異動する従業員数は最大100人台になる見通し。現在、栃木工場には約1500人が勤務しており、構造改革について労働組合と協議を重ねている。シャープは栃木工場の機能縮小を打ち出している。
シャープは栃木工場にテレビやレコーダー、プロジェクターなどを手がけるAVシステム事業本部を置く。このうち奈良工場に同事業の企画部門などを移管する方針。奈良工場は主に事務機器など法人向け製品を手がけ、今後はディスプレーの用途拡大なども進める。
シャープは栃木工場の液晶テレビの組み立ての大半を海外に移管する。「40型などの小さいテレビは(国内で)つくっても採算が合わない」(首脳)ためだ。亀山工場(三重県亀山市)でも、液晶テレビのパネルからモジュール製造、組み立てまでの一貫生産を見直しており、国内の液晶テレビ生産は大幅に縮小する。
シャープは2012年度に液晶テレビ販売で800万台(前年度比約35%減)を見込むが、達成は「極めて厳しい」(首脳)。台数は追わず、生産体制の見直しや超大型テレビの販売比率向上などで採算を改善する。
台湾・鴻海精密工業と中国・南京やメキシコのテレビ工場の売却交渉を進める。13年度にテレビ事業で黒字化を目指す。