新聞、テレビ、雑誌でAKB48の名前を目にしない日はない。
オタク文化から生まれたアイドル・グループが、
日本中にすさまじいブームを巻き起こしている。
そのセンターに立つのが前田敦子。
つまり日本のショービジネスはこの人を中心に廻っていたことになる。
では、女優としての技量はどうなのか……。
スクリーン・デビューとなったのは「あしたの私のつくり方」。
ここで前田敦子は、クラスの人気者から
いきなりいじめられっ子になってしまう
中学生というむずかしい役どころに挑戦。
この映画で、演技力には定評のある成海璃子と互角にやり合うのである。
すがすがしい笑顔、とめどもなく流れる涙……
まさに今という時代の光と影を体現する新人女優の登場だった。
僕はこの女優がAKBのメンバーであると後で知り、びっくりしたものだ。
やるじゃん、AKB!
で、「もしドラ」……。
ここでもまた汗と涙を流し、青春と友情の日常を全身で表現している。
等身大のあっちゃんではなく、
野球部のマネージャーという別人格を役者として作り上げながら……。
この忙しいスケジュールの中で、よくもここまで、と感服する。
しかし、僕に言わせればまだ物足りない。
彼女ならもっとできるハズだ。
遅きに失した新人賞。
その前田敦子は3月25日さいたまスーパーアリーナの公演で、
自ら「AKB卒業」公言し、
芸能界に激震が走った。
その決断は決して間違っていないハズ。
早く映画の世界においで!
僕は声を大にして叫びたい。
クラシックのカルテットを結成することで、
バラバラになりかけていた家族が、
再び絆を取り戻していく姿を描いた映画「カルテット」。
剛力彩芽が演じるのは、
ピアノ奏者の父(細川茂樹)と
チェロ奏者の母(鶴田真由)の長女として生まれ、
フルートを演奏する高校生の長女・美咲。
かつては家族で演奏していたが、
音楽の才能溢れる弟・開(高杉真宙)へのコンプレックスと、
自分のことをわかってくれない両親に対する反発で、
音楽から遠ざかった毎日を送っている。
父のリストラもあり、家族は崩壊寸前。絆を取り戻すべく、
開は家族カルテットを結成しようと言い出すが…というストーリー。
弟や妹の誕生は嬉しい半面、
ある意味、それまで自分が中心だった世界が変わる時でもある。
長女である私も同じような思いを味わったものだ。
美咲も開は実の弟なのだから可愛いという思いもあるが、
弟の才能にコンプレックスを感じ、
すっかり自信を喪失してしまう。
そんな複雑な美咲の心情を剛力が繊細に表現。
劇中、趣味のフルートの演奏も披露している。
2008年2月からファッション雑誌「Seventeen」の
専属モデルとして登場した彼女にとって、
2011年は飛躍の年になった。
テレビドラマ、映画、ラジオ、コマーシャル…
その勢いはとどまるところを知らない。
テレビドラマ出演のため、ロングヘアをバッサリ切ってショートヘアにし、
清楚なお嬢様というイメージからガラッとイメージチェンジ。
天真爛漫な笑顔が眩しい。
アロマテラピーアドバイザーの資格を持ち、特技はダンスと料理。
周囲を明るくする飛びきりの笑顔で輝き続けて欲しい。