福島県は29日、県外への人の流出が止まらない場合、県人口が2040年に現在より最大約38%減少するとの試算結果を明らかにした。
福島県では東京電力福島第一原発事故のあと、子育て世代を中心に県外への流出が続いている。人口は2011年10月で198万9千人。県の試算では、年0.5%の減少が続き、住民票を残したまま県外に避難している人が全員住民票を移すなどと想定すると、40年の人口が122万5千人に減少する。65歳以上が占める割合である高齢化率は現在の25%から39%になる。
人口流出が来春までに止まり、県内に戻る動きが進んだ場合でも、震災前からの減少傾向が続くことから、40年の人口は2割以上減る計算という。
県は「安心して子育てできる環境づくり、原子力に代わる産業の集積などで人口流出を抑えたい」としている。