「30年代に原発ゼロ」目指す=民主提言、政府戦略に反映へ
時事通信 9月6日(木)20時36分配信
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民主党は6日、衆院議員会館でエネルギー・環境調査会(会長・前原誠司政調会長)を開き、将来のエネルギー政策に関し、「原発ゼロ社会」を目指すため、2030年代には原発稼働をゼロにするよう努力することを柱とした提言をまとめた。来週決定する政府の新エネルギー戦略に反映される見通しだ。
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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120906-00000164-jij-pol大きな仕事を成し遂げるためには、「何をするか」を論じる前に「何をしてはいけないか」をしっかりと理解しておく必要がある。
決してしてはいけないこと、それは「揺り戻し」「先祖帰り」である。具体的に言えば、政官業の癒着による「護送船団方式」で原発ゼロ社会づくりを行うことである。
護送船団方式とは、一番弱いものに合わせるというものであり、官僚の指導に合わせて業界全体が動くという、極めて社会主義的な硬直したやり方である。
菅直人前首相の法政大学での講座が分かりやすい。
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官僚の皆さんがよく使う言葉に、『行政の継続性』なんていうのがあります。「行政というのは、菅さん、そうは言われても継続性があります」、言っておきますが大間違いです。行政が継続性だったら政権交代なんていらない、革命なんていらない。国として、他の国と約束した条約等は、一方的にけ飛ばせません。しかし、選挙というのはドンパチをやって相手の首を取る代わりに、頭の首の数を数えるのが選挙であって、それで政権が替わる。昔であれば、豊臣から徳川に替わったりいろいろな替わり方をしたけれども、その代わりにやるのだから行政は継続なんてするのなら、何のために選挙をするのか分からない。官僚の皆さんは、「行政は継続するものです」と言うと、何となく「そうかな」と思わせられるのですね。官僚の皆さんの言葉には、いろいろな言葉があるのですが、ちょっぴり言うと、昔ものすごく好きな言葉があって、最近ちょっと聞かなくなったのですが、『国土の均衡ある発展』というのです。「菅さん、そうやったって菅さんのところは東京でしょ。北海道は違うんですよ」。北海道へ行ったら「北海道の皆さん、あなたのところは北海道でしょ、沖縄は違うのですよ」と。何で『国土の均衡ある発展』というのか分かっていますか問題は、『国土の均衡ある発展』に目的があるのではなくて、国土の均衡ある発展を「誰が判断するか」にポイントがあるのです。「九州の代議士さんは、九州のことは分かっているけれども、北海道は分からないでしょ。全部分かっているのは私たちですよ」と。これで全部自分たちがやって、そうは言っても「多少のことは面倒を見ますから」、「じゃあ、先生のところは色を付けましょう」と、予算をちょっぴり付けてくれるのですね。
1つひとつの言葉を見ると、行政の継続性とか全部違うのです。大間違いな解釈をしている。
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霞が関との知恵比べで勝利しなくてはならない。その上で私たち国民は、官僚組織を捨て去る覚悟が必要である。
尼崎JR脱線事故は、このようなレベルの低い思想により発生したと考えている。
◆すべての人や物に及ぼし得る危険を、技術的実現性や経済性を踏まえ、可能な限り小さくすることを目標とする。
◆鉄道事業者が安全を確保すべき対象は、利用者等の通常予見される行動形態を前提とする
つまり、国土交通省は、安全性と経済性を同列で考えているのである。地方の弱小鉄道会社への影響も考えているのであろうが、旧来型の護送船団方式に通じるものがあるように思えてならない。
平成10年11月13日 運輸技術審議会記録より抜粋
http://www.tasksafety.org/toushin.htm 繰り返すが、原発ゼロ社会が完成するころには、脱官僚体制が構築されていなくてはならないのである。
それでは、何をベンチマーク(比較目標)すべきか。筆者はベンチマークすべき企業を知っている。
株式会社ダイセルのホームページより
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原料・製法 バイオエタノール
原料・製法段階では、脱石油・CO2排出削減への取り組みとして、石油の代替原料「バイオエタノール」の利用に取り組んでいます。バイオエタノールは、生物由来の有機性資源「バイオマス」から生成されるアルコールです。この原料から、「エチルアミン」「酢酸エチル」など様々な化学製品の生産が可能です。
当社の大竹工場では2007年12月に、バイオエタノールを利用した医薬品や農薬原料の「エチルアミン」を生産開始しています。2009年7月には、国内初のバイオエタノールを原料にした「酢酸エチル」の生産を開始します。「酢酸エチル」は、フラットパネルディスプレイなどの電子材料向け接着剤の溶剤として、需要の拡大が見込まれています。
さらに、過酢酸の中間原料「アセトアルデヒド」の原料転換に関する研究も進め、環境配慮型材料の開発により一層注力しています。
※カーボンニュートラルとは、「バイオマスが成長過程で吸収するCO2」と、「バイオ燃料として排出するCO2」の量が同量という概念です
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http://www.daicel.com/csr/feature2009/environment.html筆者は、ダイセル化学工業時代に東京本社の役員会議室で講演をした事があるが、この会社の潜在能力はおそらく日本一であることを知った。
タバコのフィルターの製造は独占している。
朝日新聞の社説でも紹介されている。
ノウハウの継承企業若返りのテコとして
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団塊世代の大量退職を迎え、その知識や技能を継承しつつ組織を若返らせることが企業社会の課題になっている。ノウハウの継承をどう企業の革新に結び付けるか。その取り組みを一つご紹介しよう。
兵庫県姫路市にあるダイセル化学工業の網干(あぼし)工場。液晶画面の部品の素材などを生産している。ここで96年から若返り作戦を進めた結果、生産性が3倍へと飛躍的に向上したという。
ダイセルは他企業より一足早く、10年前にベテラン社員の大量退職が始まった。だが、ベテランのノウハウや知識を中堅以下へうまく引き継ぐことができないことが悩みだった。
そこで、中堅の管理職がベテランから徹底的に聞き取り調査をおこない、継承すべき知識と捨ててもいい知識を整理分類した。その成果をコンピューターに入れ、だれでも簡単に引き出して利用できるようにしたのだ。
工場内の集中作業室にタッチパネルの画面が並び、トラブルが起きたときなどに、ここで対処法をすぐ引き出して処置する。こうして、次代を担う社員の間で社内の知識やノウハウを広く共有できるようになった。
継承には膨大な手間がかかるが、その結果トラブルをこなし順調に操業できるようになると、現場に余裕もできた。業務の改善など創造的な仕事に取り組めるようになったほか、聞き取りをした中堅層ではコミュニケーション能力が格段に向上した。この結果、会社の組織が開放的になり、大幅な生産性の向上につながったという。
こうしたノウハウの継承は、どの工場へも応用できる。横河電機と組み、この手法を他企業へ移植することを有料のビジネスにもしている。
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朝日新聞 2008年7月29日
株式会社ダイセルのホームページより
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Shift to Creation
人とシステムの役割分担により、「人は創造的な業務にシフトする」。
ベテランのノウハウや技能を「ミエル」化し、誰もが活用できるようにすることで、安心して運転できる「人にやさしいモノづくり」 を築く。
2倍の生産性
安定生産の基盤が強化され、高品質で、コスト競争力を持った「2倍の生産性」 の実現を目指す
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http://www.daicel.com/production/トヨタ自動車が日本のリーダー的存在の時代は終わった。
表題の件、原発ゼロ社会実現のために今すぐやらなくてはいけないこととは、株式会社ダイセルをこれからのリーダーと位置づけていくことを民主党政権が意思決定することである。
私は原発事故前にこのように記した。
◇テーマ エネルギー 燃料
今から勢力→→→
簡単に言えば、乾燥した木材の燃焼カロリーは、灯油の50%です。つまり、2倍の乾燥木材があれば灯油と同じ燃焼カロリーが得られるのです。国土の3分の2の森林に眠る燃焼カロリーを使わないのは、本当にもったいないのです。これからの日本はコツコツとアリのように日本の森林を開発し、燃料の自給率を高め、将来的には、アジア諸国への燃料輸出国に発展していくと考えます。
←←←これまで族
キリギリスのように、石油を消費し続けたいと考えます。石油は商社やメジャーに任せるべきとして、エネルギーの自給率向上には反対します。
株式会社ダイセルを中心に、この国をバイオエタノール大国に生まれ変えさせ、国産エネルギーを使用したまさに発電大国に成長させることにより、日本は世界一豊かで効率的な国になるのである。
さらに言う。キックオフイベントを盛大に行おうではないか。筆者は11月23日の勤労感謝の日をdo dateとすべきであると考える。
勤労感謝の日の趣旨
「勤労をたっとび、 生産を祝い、国民たがいに感謝しあう」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8B%A4%E5%8A%B4%E6%84%9F%E8%AC%9D%E3%81%AE%E6%97%A5今年の11月の23日は金曜日である。1,000万人デモを呼びかけ、国民の多数が望む原発ゼロの理念とビジョン(理念が見える化されたもの)を共有しようではないか。そして、共存共苦を合言葉に、先人が残してくれた行動規範である知行合一(ちこうごういつ「知ること」と「行うこと、心の働き」は分けられない)を実行しようではないか。
最後に、尊敬するソフトバンクの孫正義社長のことばを紹介する。
”ビジョン”の前に”理念”がある
”理念”はどういうことをやりたいか
「情報革命で人々を幸せにしたい」というのが理念
理念を実現するために
どんな人々の生きざま、社会を
どういうテクノロジーで実現させるのか
100年後の時代に
どんな姿形のものを使っているか
まるでタイムマシンで未来に行って
その世界を見て帰ってきたように語れる
「バック・トゥ・ザ・フューチャー」で
「100年後はこうだったよ」と
「300年後の俺たちの生活は
こうだったんだ」
「そこの社会を作るには
今こうしておかなければいけない」
まるで見て帰ってきたかのように
語れるのが”ビジョン”
人々にとって良きビジョンでないと
人はついてこない
それをどう実現するかが”戦略”
”戦略”の下に”戦術”があって
一番下に”計画”がある
普通の会社の経営会議とか株主総会では
”計画”ばかり語る
3カ年計画とか5カ年計画とか
マニフェストも3カ年計画と
思えるものが多い
3年後に達成できたとか できなかったとか
すぐ点数をつけたりする
それは方法論で
単なる”計画”にすぎない
”ビジョン”は3〜5年で変わるものでは
ないので右往左往しなくていい
共通の理念を共有している
ビジョンを共有している
だったらあとは任す
大枠の戦略まで共有している
だったら「よきにはからえ」と
そのかわり独立採算
「カネが尽きたら勝手に潰れろ」
独立採算が大事
「勝手に潰れろ」という
自然界の掟を導入していれば
自分たちで生存本能を働かす
彼らの尊厳
同じ人間だ
彼らにそれだけの能力がある
彼らの夢を信じる
人間の生存本能を信じろ
孫 正義
http://www.sonicjam.co.jp/president/archives/2010/12/post_371.htmlテキスト化していただいた方に深く感謝いたします。