フィッチが韓国の格付け引き上げ、日本上回る

 大手格付け会社のフィッチ・レーティングスは6日、韓国の国債格付けを「A+(シングルAプラス)」から「AA-(ダブルAマイナス)」へと1段階引き上げ、「A+」の日本を上回った。韓国の格付けが日本を抜くのは初めて。

 フィッチによる格上げは、先月27日にムーディーズ・インベスターズ・サービスが韓国の格付けを過去最高の「Aa3(ダブルA3)」に引き上げてから10日後の出来事だ。AA-はフィッチの格付のうち上から4番目で、ムーディーズのダブルA3と同クラスに相当する。フィッチの格付けでは、韓国はA+の日本、中国を1段階上回ることになった。

 世界の3大経済大国である日本は、1990年代後半まで信用格付けが最高評価の「AAA(トリプルA)」だったが、長期不況により、格付けがA+まで4段階低下した。これに対し、韓国はアジア通貨危機直後の格付けが「投機的」(ダブルB以下)と分類される「B-(シングルBマイナス)」まで引き下げられたが、14年8カ月かけ、格付けを12段階上げた。

 フィッチは格上げの理由について、韓国は欧州財政危機などの不安な対外環境の中でも安定的な経済成長を達成しているほか、政府財政の健全性も高い点を挙げた。フィッチは「健全財政の基調が維持され、政府債務が減少すれば、今後さらに格上げを上方修正することが可能で、高齢化による財政負担も避けられる」と指摘した。

 一方で、北朝鮮が突然崩壊した場合などには、格付けを下方修正することもあり得るとしたが、その可能性は非常に低いと指摘した。

 企画財政部(省に相当)の崔鍾球(チェ・ジョング)国際経済管理官は「主要国の信用格付けが引き下げられる中で、格付け会社2社が韓国の格付けを引き上げたのは極めて異例だ。ムーディーズとフィットが韓国の格付けを、信用優良国家を示すAA(ダブルA)に引き上げたことは、韓国が経済先進国として認められたことを示すものだ」と評価した。

羅志弘(ナ・ジホン)記者
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