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ほぼ日手帳2013
ほぼ日の怪談
 

今日のダーリン

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『はじめてのおつかい』というテレビ番組で、
 ぼくがいちばん泣けるのは、
 「がまんするお兄ちゃん」です。

 弟や妹と、お兄ちゃんの経験のちがいなんて、
 よくよく考えてみたら、それほどはないわけです。
 でも、同じように不安な状況にあっても、
 お兄ちゃんは、お兄ちゃんであるという理由で、
 しっかりしなきゃいけないんですよね。
 荷物は重いし、頼まれたことは忘れやすいし、
 犬は吠えるし道はわからなくなっちゃうし、
 しかもさっきまで楽しそうに歌なんか歌ってた弟は、
 「怖いよ」だの「疲れたよ」だのと不平を言いだすし、
 もう歩けないと座り込んだりもするんですよね。
 
 お兄ちゃんは、弟を励ましているうちに、
 どうにもならない壁にぶつかってしまうことがあって、
 ついに涙があふれてきて、声をあげて泣き出したりする。
 でも、その直前までは、たしかにがまんしていたんです。
 そのこと、おじさんは、見ていたよと言ってやりたい。

 弟(や妹)がいけないとは言わないけれど、
 お兄ちゃん(やお姉ちゃん)だって、
 ほんとは不安を抱えているし、疲れたりもするし、
 泣き出してしまったらどれほどラクか知ってます。
 だけど、そうしたら「まっしろ」になっちゃうんです。
 だから、おぼろげな記憶やら、
 一滴ほどの勇気やらをふりしぼって、
 片足ずつ前へ出して進んでいるんですよね。
 
 「こんなおつかいを頼んだおかあさんがわるい」とか、
 「疲れてもう歩けないよ」とか、言わないんです。
 お兄ちゃんは、泣き出す直前まで、ほんとにがんばって、
 ありったけの力を出して歩いていたんです。
 
 ぼくは、どうも、「大人」というのは、
 お兄ちゃんの大きくなったものだと思っています。
 弟のままでも「大人」になることはできますが、
 それでも、おとうさんというお兄ちゃんになります。
 今日も大人は、大人のおつかいをしていますよね。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
いや、もちろん、「お姉ちゃん」も「お兄ちゃん」ですよ。
 
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