自民党総裁選(14日告示、26日投開票)をめぐり、古賀派(33人)の古賀誠会長が3日、谷垣禎一総裁と会談し、不支持を伝える。再選を目指す谷垣氏は出身派閥の支持が取り付けられなくなり、立候補に向けた環境は厳しくなりそうだ。会談は谷垣氏側が立候補への協力を求めるため、8月31日に古賀氏に申し入れていた。
野田政権との協調を重視する古賀氏はこれまで、衆院の早期解散を優先して強硬路線をとる谷垣執行部を「民意に応える道は解散だけではない」と批判。党運営についても相談しない谷垣氏に対する不信感を募らせていた。谷垣氏が消費増税を批判した首相問責決議案に同調したことで、最終的に不支持を決断。古賀氏の周辺は2日、「古賀氏と谷垣総裁の信頼関係は破綻(はたん)した」と話した。
谷垣氏は古賀氏の支持が得られなくても、引き続き立候補を目指す構え。谷垣氏の側近議員は2日、「断念はありえない。古賀氏の支援がなくても推薦人は確保できる」と語った。古賀氏は谷垣氏との会談後、石原伸晃幹事長に会い、総裁選の情勢をめぐって意見交換する予定。